今回はヘパトリート 薬用保湿化粧水について、成分解析と使用レビューをします。
保湿効果の高さで、人気がある化粧水みたいですね。
その実力は実際はどうなのでしょうか、配合成分や使用感を元化粧品開発者の視点で、チェックしてみます。
この記事で、ヘパトリート 薬用保湿化粧水の特徴が良く分かると思いますので、最後までご覧ください。
ヘパトリート 薬用保湿化粧水の特徴
ヘパトリートは日本ゼトックのブランド名称で、メディカル発想の処方設計を特徴としています。
日本ゼトックはOEMメーカーとしても有名で、かなり実績のある企業です。
ヘパトリートは名前の通り、有効成分としてヘパリン類似物質をすべてのアイテムで配合しています。
ヘパリン類似物質は医薬品にも使われる保湿作用のある成分ですので、保湿に特化したブランドとも言えます。
保湿は肌をすこやかに保つための基本です。
内容量は多めの385mLなので、コットンにたっぷりとってバシャバシャと使えます。
化粧水はとにかくたっぷり使うのが大切なので、意外と内容量は大事です。
高い化粧水をケチってちょびちょび使うより、プチプラの化粧水を沢山使う方が、効果的だったりします。
2,000円程度で購入可能なので、内容量を考えるとかなりコスパは良さそうな印象です。
ヘパトリート 薬用保湿化粧水の成分解析
まず、ヘパトリート 薬用保湿化粧水の成分解析を行います。
成分表示は以下の通りです。
【有効成分】ヘパリン類似物質、グリチルリチン酸ジカリウム
【その他の成分】精製水、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液、フェノキシエタノール、クエン酸ナトリウム、クエン酸
こちらの化粧水は医薬部外品ですので、全成分表示ルールが化粧品と異なります。
医薬部外品の成分は有効成分とその他の成分で分けて表記されます。
医薬部外品に関して詳しくは、
この「【元化粧品開発者が解説】化粧品と医薬部外品の違いとは?」も是非ご覧ください。
有効成分
医薬部外品の有効成分は、その効果が厚生労働省に認められています。
配合量は認可されている量を配合しないといけないので、効果がかなり期待できます。
ヘパトリート 薬用保湿化粧水の有効成分は、ヘパリン類似物質とグリチルリチン酸ジカリウムです。
ヘパリン類似物質
ヘパリン類似物質は保水力が高く、医薬品にも保湿剤として使われます。
少し変わった名前ですが、ヘパリンと呼ばれる肝臓で作られる成分に構造が似ていることから、このような名前になっています。
ヘパリン自身は血液を固まらないようにする成分ですが、ヘパリン類似物質はこの作用とは関係ありません。
ヘパリン類似物質は、水の分子を引き付ける構造を多数もっているので、たくさんの水分を抱え込んでくれます。
このため、肌の潤いを保つ役割を発揮してくれます。
グリチルリチン酸ジカリウム
グリチルリチン酸ジカリウムは、甘草という生薬から得られる成分で、強い抗炎症効果を持っています。
医薬品でも炎症を抑える目的で使用されます。
化粧品でも、抗炎症成分として、幅広く使われており、実績はばっちりです。
強い抗炎症がありながら、肌への刺激は少ないため、安心して使える成分のひとつです。
有効成分のまとめ
二つの有効成分をまとめると、ヘパリン類似物質で肌を潤わせ、グリチルリチン酸ジカリウムで肌の炎症を抑えてくれます。
肌をすこやかに保つために必要な基本的なところを、効果が期待できる有効成分でちゃんと押さえていますね。
2種類の有効成分で、保湿と抗炎症の効果が期待でき、スキンケアの基本が押さえられている。
その他の成分
その他の成分は、非常にシンプルな構成をしています。
精製水、1,3-ブチレングリコール、濃グリセリン、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液、フェノキシエタノール、クエン酸ナトリウム、クエン酸
目的別に成分を分けると、保湿剤、pH緩衝剤、防腐剤のわずか3種類です。
化粧水にとって必要最低限の成分だけで作られています。
私はこれがすごく良い設計だと思います。
普通の化粧水であれば、他にもエキスなどの訴求成分や増粘剤、香料、界面活性剤などが配合され、成分数は多くなっていきます。
ですが、中にはスキンケアに直接は必要ないものも含まれてしまいます。
余計なものを肌に乗せることは、それだけ肌への刺激のリスクが増えます。
肌に効果がないのに、肌へのリスクだけ増えてしまうことも考えられます。
一方で、このヘパトリート 薬用保湿化粧水は、必要最低限の成分で構成されています。
ヘパリン類似物質とグリチルリチン酸ジカリウムという二つの有効成分の引き立て役に徹しています。
有効成分に肌への効果は任せておいて、その他の成分は保湿の下支えの役割をしているんですね。
とても合理的な化粧水だと思います。
また、保湿剤には1,3-ブチレングリコール、濃グリセリンのほかに、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液が配合されています。
このグリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液は保湿力が高い成分で、化粧水の保湿力を底上げしています。
ですので、保湿はしっかりできるし、余計なものは配合されていないので、特に文句のつけようがないです。
その他の成分は、余計なものは配合していないが、保湿はしっかりと考えられていて、とても合理的な処方設計がされている。
成分解析まとめ
ヘパトリート 薬用保湿化粧水の成分解析は、以下の結論としました。
・その他の成分は、保湿のみに特化し、余計なものは一切配合していない。
・全体的に有効成分を引き立てる処方設計で、化粧水としての魅力は非常に高い。
非常にシンプルな処方ですが、化粧水はこれで十分です。
余計なものを一切配合しておらず、肌をすこやかに保つことに特化した化粧水、という印象でした。
配合成分から判断すると、本当にいい化粧水だなと思いました。
ヘパトリート 薬用保湿化粧水の使用感レビュー
では、この化粧水の使用感はどうでしょうか。
実際に使ってみて、評価してみます。
ポンプ容器なので、出すのがラクで、毎回同じ量になるのが地味にありがたいです。
流動性のある化粧品は、みんなポンプ容器にしてほしいと思ってます。
容器代が高いんですよね。。。
増粘剤が配合されていないので、とろみはありません。
最初は水を塗っているような感触に近いです。
それくらいあっさりとしています。
ですが、なじみ始めると、徐々に保湿剤由来のしっとり感がちゃんと感じられてきます。
このしっとり感は、なじみが進めば進むほど、どんどん強くなっていきます。
なじみ終えると、見た目は何も塗っていないようにさえ見えますが、しっとり感に包まれています。
強すぎず、弱すぎずの程よいしっとり感です。
次の乳液や美容液の邪魔にはなりません。
また、余計な成分がないためか、べたつきもなく、とても心地よく使うことができます。
余計な基材臭も無く、使用感は良好でした。
最初は水のようにあっさりしているが、なじむと程よいしっとり感とべたつきなさで、とても使いやすい使用感。
総合評価
ヘパトリート 薬用保湿化粧水の総合評価は以下の通りです。
配合成分は少なくシンプルですが、よく考えられた化粧水だと思います。
有効成分でしっかりと保湿と抗炎症のケアをして、その他の成分は保湿で下支えしています。
これで化粧水としては、十分です。
大容量でたっぷりと使えるのも、スキンケアにはとても良いです。
使用感もクセがなく、どなたでも使いやすい仕上がりになっています。
効果の期待度とコスパが非常に高い、とても優秀な化粧水です。
この化粧水は「買い」です。
化粧水で迷っていいるのであれば、まずはこちらをおススメしたいです。
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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