今回はナンバーズインのトナー(化粧水)の成分解析と使用レビューをします。
それが、こちらの5番 白玉点滴グルタチオンCトナーです。
今回はこちらの化粧水の実力を見てみたいと思います。
この記事で5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの特徴が良く分かると思います。
最後までご覧ください。
5番 白玉点滴グルタチオンCトナーのキホン
まずは、簡単にナンバーズイン 5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの特徴をお伝えします。
基本情報
ナンバーズインの5番は美容液が、かなり人気アイテムとなっています。
この美容液の人気のためか、それに次いで同様のコンセプトで今回のトナーが後から発売されています。
トナーの基本情報は以下の通りです。
- 発売日:2024年1月
- 内容量:200mL
- 価格:2,700円
割と手が出しやすい価格帯で、ありがたいです。
製品特徴
製品の特長としては、白玉点滴というだけあり、美白効果があると言われる成分を多数配合している点が挙げられます。
グルタチオンを主成分とする美容を目的とした点滴で、美白・美肌効果が期待される。
例えば、メラニンの生成過程を段階的に防ぐアルブチン、ビサボロール、ビタミンC、ナイアシンアミドが配合されていたり、
メラニンの生成に関わるサイトカイン(細胞の情報伝達物質)を減らすマデカッソシドが配合されています。
さらに、白玉点滴の主役成分であるグルタチオンは、リポソーム化して浸透力を高める工夫もされています。
美白に関わる成分が、てんこ盛りになっていますね。
このトナーの効果として、2週間使用後には肌トーンの明るさ改善や、
シミ、色素沈着、そばかす改善の効果が見られているようです。
また、トナーなので、後に使う美容液の効果UPも訴求しています。
使い方
“トナー”というとふき取り化粧水のイメージが強いですが、このトナーは明確にふき取り用とはなっていません。
使用方法を見ても、
洗顔後、コットンへ適量を含ませて肌の内側から外側へやさしくなじませます。
という説明になっています。
なので、ふき取り用トナーとしてや、化粧水として、どちらの用途でも使用できる設計になっているようです。
5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの成分解析
では、5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの成分解析をしていきます。
以下が、全成分表示です。
精製水、DPG、グリセリン、ナイアシンアミド、1,2-ヘキサンジオール、BG、ポリグリセリン-3、ヒポファエラムノイデス水、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、トロメタミン、エリスリトール、ペンチレングリコール、3-O-エチルアスコルビン酸、エチルヘキシルグリセリン、カプリン酸ポリグリセリル-4、アデノシン、グルタチオン、水添レシチン、EDTA-2Na、マデカッソシド、オウレン根エキス、デシルグルコシド、カプリリルグリコール、セラミドNP、アスコルビン酸、ビサボロール、パンテノール、トコフェロール、アルブチン、アセチルヘキサペプチド-8、ヘキサペプチド-9、ノナペプチド-1、パルミトイルペンタペプチド-4、パルミトイルトリペプチド-1、パルミトイルテトラペプチド-7
こちらの情報を基に、特徴的な成分などをピックアップしていきます。
メインの美容成分はナイアシンアミド
いろいろと美白効果のある成分が配合されていますが、美容成分として配合量が多いのはナイアシンアミドです。
ナイアシンアミドは最近、美白や抗シワの有効成分として、医薬部外品によく用いられており、人気の成分のひとつと言えます。
美白、抗シワ以外にも、
- 皮脂の抑制
- ニキビ予防
- 肌荒れ予防
- 抗酸化作用
といった効果があるため、肌にとってかなり嬉しい成分になっています。
このナイアシンアミドの配合量が、公式で50,000ppmと公表されています。
単位がppmだと少しわかりにくいので%換算すると、5%となります。
これはナイアシンアミドの配合量としては、十分な高配合であると言えます。
医薬部外品の有効成分としての配合量に匹敵すると考えられます。
他の美容成分でここまでの高濃度なものは見られないため、こナイアシンアミドが一番の主役成分だと考えられます。
肌に嬉しい効果が多い、ナイアシンアミドがこのトナーの主役成分。
マデカッソシドの配合量も期待できそう
ナイアシンアミドの次に期待できる成分はマデカッソシドです。
マデカッソシドは一時期ブームとなったCICA(シカ)成分のひとつで、ツボクサというハーブの抽出物に含まれています。
マデカッソシドを含むCICA成分には、
- 抗炎症作用
- 鎮静作用
- 創傷治癒作用
といった効果が認められているため、トラブル肌にフォーカスしたアイテムに配合されることが多いです。
他に美白効果も確認されているようですね。
5番 白玉点滴グルタチオンCトナーに配合されているマデカッソシドの配合濃度は公表されていませんが、それなりの量が期待できそうです。
なぜなら、マデカッソシドを含んだ原料のMadeWhiteは2%の配合濃度を公表してるためです。
MadeWhiteという原料は、水、ペンチレングリコール、マデカッソシドで構成されていて、原料の特徴として、高濃度のマデカッソシドを訴求しています。
こういった抽出成分を含む原料の、2%配合はかなり多い方だと思います。
そのため、MadeWhiteが2%の濃度であれば、マデカッソシドもそれなりの量が期待できます。
鎮静作用や創傷治癒作用があるマデカッソシドを含む原料が高配合のため、マデカッソシド自体の配合量も期待できる。
珍しい保湿剤を組み合わせ、保湿力を高めている
化粧水やトナーに重要な保湿剤は、ほとんどがよく見る成分で構成されています。
以下が配合されている保湿剤です(※配合濃度が少ないと思われる成分は省いています)。
- DPG
- グリセリン
- 1,2-ヘキサンジオール
- BG
- ポリグリセリン-3
DPG、グリセリン、BGはめちゃくちゃメジャーな保湿剤です。
ほとんどのスキンケア化粧品にどれかは入っています。
これらがちゃんと配合されていれば、それだけで保湿はできてしまいます。
1,2-ヘキサンジオールは防腐力もある保湿剤なので、パラベンフリーのアイテムなどでよく見かけます。
この記載位置だと、少し配合量が多めな印象です。
防腐力がある成分は、少なからず肌リスクもあるため、敏感肌の方は少し注意が必要かもしれません。
残りのポリグリセリン-3がちょっと珍しい成分です。
保湿剤のグリセリンが3つ繋がった構造で、高い保湿力を発揮します。
グリセリンが2つ繋がったジグリセリンは割とよく見かけますが、ポリグリセリンー3は結構珍しいです。
他の保湿剤よりは控えめな配合量なので、少量の配合で保湿力を底上げしていると考えられます。
オーソドックスな保湿剤に珍しい保湿剤を組み合わせて、高い保湿力を出している。
他の美容成分の配合量は控えめと思われる
5番 白玉点滴グルタチオンCトナーには、先ほどお伝えしたナイアシンアミドやマデカッソシド以外にも、
- エリスリトール
- 3-O-エチルアスコルビン酸
- アデノシン
- グルタチオン
- 水添レシチン
- オウレン根エキス
- セラミドNP
- アスコルビン酸
- ビサボロール
- パンテノール
- トコフェロール
- アルブチン
- アセチルヘキサペプチド-8
- ヘキサペプチド-9
- ノナペプチド-1
- パルミトイルペンタペプチド-4
- パルミトイルトリペプチド-1
- パルミトイルテトラペプチド-7
効果がありそうな美容成分がいろいろと配合されています。
こういった成分はよく“訴求成分”と呼ばれます。
訴求成分に関して詳しくは、
この「化粧品の訴求成分とは?元化粧品開発者が徹底解説」も是非ご覧ください。
ですが、これらの訴求成分はおそらく美容効果を期待できる量は配合されていないです。
原価的にも、製品の安定性的にも大量配合は無理です。
訴求成分になるものは基本的に原価が高いですし、これだけの成分の配合量を増やすと、相性の悪い成分同士の沈殿など、品質を低下させてしまうこともあります。
ナイアシンアミドやマデカッソシドは濃度を公表しているのに、それ以外は公表しないのも言えるほどの量が入っていないからだと考えられます。
そのため、原価にも品質にも影響を及ぼさない程度に、ちょろっと入れておくのが無難です。
それでも、化粧品のルールではHPや広告などに堂々と、これらの訴求成分が配合されていることを言えてしまいます。
消費者にとっては、紛らわしいルールだなといつも思います。
ですので、この5番 白玉点滴グルタチオンCトナーに配合されている、多くの美容成分に効果は期待しない方が良いです。
ナイアシンアミド、マデカッソシド以外の美容成分は入っているだけ。効果を期待しない方が良い。
成分解析まとめ
5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの成分解析をした結果、以下の結論となりました。
いろいろな成分が配合されていますが、注目すべきはポリグリセリンー3、ナイアシンアミド、マデカッソシドです。
ナイアシンアミドが豊富なアイテムは多いですが、マデカッソシドも豊富に配合している化粧水はちょっと珍しいなと思いました。
どちらも肌荒れ予防効果があるので、意外と荒れ肌ケアに適しているかもしれません。
5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの使用感レビュー
では、実際の使用感を見てみます。
トナー自体にかなり粘度があり、コットンの肌あたりはかなり優しいです。
肌の上をすーっと滑らせることができます。
ふき取り化粧水としても十分使えます。
パッティング後に手でなじませると、保湿感がかなり出てきます。
しっかりと保湿剤が配合されているのが分かります。
粘度は高めでしたが、なじみは割と早いです。
しっかりとなじむと適度な保湿感が残ります。
きつすぎずないですし、物足らなさも感じない、ちょうど良い保湿感です。
仕上がりの肌はべたつきはなく、どちらかというとサラッとした感触になります。
ナイアシンアミドなどの粉状の成分の感触が出ていると思われました。
使用感に影響を与えるほどの量が配合されているようです。
めちゃくちゃ保湿するタイプではないので、「べたつきは嫌だけど保湿はしたい」という方にピッタリな使用感でした。
とろみがしっかりとあり、肌あたりが優しい。
適度な保湿力とサラッとした仕上がりが特徴のトナー。
総合評価
5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの成分解析と使用レビューをしてみました。
その結果をまとめます。
良い点と気になる点
・ナイアシンアミドやマデカッソシドが高配合。
・保湿力とべたつきの無さのバランスが良く、使いやすい使用感。
・コスパが高い。
まず、人気の高いナイアシンアミドやマデカッソシドが高配合されているのが大きな特徴です。
また、保湿成分も色々と配合されていますが、べたつきはしっかりと抑えられつつ適度な保湿力があるので、化粧水としての能力も十分にあります。
それでいて、3,000円台で購入可能なため、コスパは十分高いと言えます。
・訴求成分の種類は多いが、その配合量はおそらく少ない。
・広告表現はかなり怪しい。
ただ、名前にもあるグルタチオンをはじめとする様々な訴求成分の配合量は、おそらくかなり少ないと思われます。
あまり過度な期待はおススメしません。
主役成分はナイアシンアミドとマデカッソシドくらいです。
あと、ナンバーズインのHPでは、日本の法律(薬機法)では禁止されていることに近い広告表現もされています。
例えば、医薬部外品ではないのに、美白効果を謳っているように見えます。
かなりグレーな表現をしている印象でした。
そのため、あまりHPの内容を鵜呑みにするのも避けていただきたいです。
おすすめしたい方
これまでお伝えした5番 白玉点滴グルタチオンCトナーの特徴から、おススメしたい方は以下の通りです。
配合されている美容成分はどなたにもお勧めできますが、べたつきを抑えた使用感は若年向きな印象です。
もう少し年を重ねられた方は、もう少し保湿力が欲しいと感じるかもしれません。
結論
まとめとしては、
ナイアシンアミド+マデカッソシドで多角的なスキンケアができる、コスパ良好の化粧水
になっていると結論付けました。
ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
そのほかのスキンケアアイテムもレビューしています。
この「【元化粧品開発者視点】いろんなプチプラ基礎化粧品を解析、レビューしてみた」も是非ご覧ください。