メイク落としに必須のクレンジングですが、オイルタイプやミルクタイプ、クリームタイプなど様々な種類がありますよね。
今回は様々なクレンジングの中でも珍しいタイプのクレンジングをご紹介したいと思います。
それがTimelessのウォーターオイルクレンジングです。
使用直後は粘ちょうなジェル状ですが、クレンジング途中からふっと軽くなり、オイル状に変化するという、あまり見られないタイプの剤型になっています。
この特徴によるクレンジングの効果や配合成分、処方の特徴、さらに使用感レビューをまとめてみました。
この記事がみなさんのクレンジング選びの参考になれば幸いです。
※こちらはPR記事です。
・しっかりメイクは落ちるけど、適度に保湿感が感じられ、良好な使用感。
・少し重いノビだけど、手のひらで一度馴染ませるとすごく使いやすくなる。
そのほかのスキンケア化粧品に関しても、
この「【元化粧品開発者が解説】いろんなプチプラ基礎化粧品をレビューしてみた。」にレビューがまとめてありますので、ぜひこちらもご覧ください。
ウォーターオイルクレンジングのキホン
簡単にTimelessのウォーターオイルクレンジングの概要をお伝えします。
本製品はチューブ容器に入っており、内容量は180gとなっています。
500円玉硬貨程度の量が1回の使用量です。
夜だけの使用で約60日間使えますが、朝の使用も推奨しており、その場合は30日使用を想定しています。
クレンジング自体は粘ちょうなジェル状になっていて、キハダ樹皮エキス由来の黄色い外観をしています。
このジェル状のクレンジングとメイクをなじませていくと、オイル状に変化するので、その後洗い流す、という方法が推奨されています。
引用元:お手入れSTART BOOKより
このクレンジングの特徴は「ウォーターホールド処方」と呼ばれています。
この処方については後ほど詳しくお伝えします。
引用元:Timeless HP
公式サイトではイメージ調査結果も載っていますが、評判は良いようですね。
アットコスメでの評価も6.0(2021年12月現在)とかなりい良い評価を得ているようです。
製品と一緒に「お手入れSTART BOOK」が同梱されていて、このクレンジングの使用方法や細かい訴求が詳細に記載されていました。
ウォーターオイルクレンジングの成分解析
全成分表示からこのウォーターオイルクレンジングの処方や配合成分についての特徴をお伝えします。
配合成分について
全成分表示はパッケージの横に記載されていますが、とんでもない量の成分でとても書き起こす気力が起きませんでした。
すごい量の成分です。少し書き始めてすぐに諦めました。
ただ基本的に配合量の多い成分が化粧品の効果に効いてくるので、配合量が多いものに着目するだけでも特徴は見えてきます。
配合量1%を超える成分は、全成分表示で多い順に記載するルールとなっています。
そのルールを基に、全成分表示から特に多く配合されている成分は、
エチルヘキサン酸セチル、グリセリン、ラウリン酸メチルヘプチル、イソノナン酸イソノニル、ソルビトール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、水、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル
あたりかと思います。
エチルヘキサン酸セチル、ラウリン酸メチルヘプチル、イソノナン酸イソノニル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルがクレンジングのための油剤(オイル)なので、メイクを溶かすためのオイルがかなり多く配合されていることが分かります。
ラウリン酸メチルヘプチルがパームヤシ由来のオイルでそれ以外はよく汎用されている、合成のエステル油やトリグリセライドです。
極性が高い(メイク成分を溶かしやすい)オイルで構成されているので、メイクを浮き上がらせる効果は高いと思います。
また、どの成分もよく見かけるもので、実績は十分あり、安全性のリスクも低いと言えます。
そしてメイクの洗い流しに関わる界面活性剤はトリイソステアリン酸PEG-20を主とし、それ以外にミリスチン酸ポリグリセリル-10やジイソステアリン酸ポリグリセリル-10あたりも効いていると思います。
これらも良く使われる界面活性剤です。
トリイソステアリン酸PEG-20がクレンジング後の洗い流し時に、メイクやクレンジングの油性成分を水にきれいになじませる役割を担っています。
後ほどご説明しますが、このクレンジングの特徴のD相ゲルの形成には、ミリスチン酸ポリグリセリル-10やジイソステアリン酸ポリグリセリル-10が大きな役割を果たしていると思われます。
サーファクチンNaもウリとして配合されていますが、非常に原料原価が高いので、おそらくクレンジング力を発揮するほどの量は配合されていないと予想されます。
王道の保湿剤のグリセリンが2番目に記載されているので、保湿力は期待できそうです。
これもD相ゲルの形成に関わっています。
それ以外の全成分表示にある大量の有効成分っぽいものもほとんどが微量の配合にとどまると思われるため、これらの効果はあまり期待しない方がいいです。
そもそも洗い流して使うものなので、有効成分がたくさん入っていても、ほとんどが洗い流されてしまいます。
処方について
このウオーターオイルクレンジングの特徴であるジェル状の剤形はおそらく、D相ゲルで形成されていると思われます。
これがウリのひとつである「ウォーターホールド処方」の正体です。
専門的な話になってしまいますが、簡単に説明するとD相ゲルは界面活性剤と水やグリセリンが網目状にネットワークを作り、その中にオイルが閉じ込められているゲル状のものです。
D相ゲルのDは界面活性剤を意味するDetergentのDから来ています。
そして、このD相ゲルはメイクなどの油と混ざると、ゲルの中に油を取り込むことができます。
この働きによって、メイクを浮き上がらせてくれます。
D相ゲルは割といろいろな油を取り込むことができるので、クレンジング力は期待できます。
そして、D相ゲルは界面活性剤と水、油の微妙なバランスで成り立っているため、クレンジングしているうちに水分が蒸発したりして、そのバランスが崩れるとゲルが崩れて手応えが軽くなります。
これが使用方法に書いてあるオイル状に変化するしくみです。
そのオイルの中に界面活性剤が含まれているので、洗い流すときに水と馴染んで(乳化して)洗い落ちていきます。
ちなみにD相ゲルは水に触れるときれいに乳化するので、クレンジング中にオイル状に変化しなくても、しっかりと洗い流すことができます。
D層ゲルは油馴染みが良いので、クレンジング力は期待できますが、先ほどお伝えした通り、水に触れると乳化してしまうので、多少の水分はゲルに抱え込まれますが、あまり濡れた手での使用には向きません。
このようにクレンジングが水と馴染んで乳化します。
D相ゲルを作るにはグリセリンや1,3-B.Gといった保湿剤もそれなりの量必要になってくるので、保湿力が高めなクレンジングになることも特徴の一つかと思います。
また、結構塗り伸ばしが重くなりがちなので、そのあたりの使用感は次にお伝えしたいと思います。
ウォーターオイルクレンジングの使用感レビュー
手の甲で行ったクレンジングテストと元美容部員の妻に使い続けてもらい、その感想をまとめてみました。
手の甲での使用感
テストとして、ジェルアイライナー、リキッドアイライナー、ティントリップを手の甲に塗ってみました。
そこへウォーターオイルクレンジングを適量のせて、クレンジングしてみました。
落ちを比較するため、メイクした中心だけをなじませています。
なじませていくと、徐々にメイクが浮き上がってくるのが判ります。
なじませる時にはそんなに力は要りません。
適度になじませたら、水で洗い流します。
どのメイク品もしっかりと落ちていました。
クレンジング力は良好です。
しっかりメイクは落ちますが、割としっとりとした洗い上がりで肌には優しい印象でした。
ちなみに香りは無香料ですが、オレンジ油等の精油が配合されているため、柑橘系っぽい香りがほのかに感じられます。
強過ぎない香調で、私は割と好みな香りでした。
元美容部員の妻の感想
元美容部員だった妻にも使い続けてもらい、その使い心地を評価してもらいました。
妻の感想をまとめるとこんな感じでした。
・クレンジング力はしっかりある。
・洗い流した後はツッパリ感がなく、適度な保湿感があるし、肌がツルツルになる。
全体的に良好な感想でした。
クレンジング力も十分でアイメイクもしっかりと落ちています。
妻は特に洗い上がり時の保湿感が気に入ったようです。
肌がつっぱらず、ツルツルになる感じがして良い、とのことでした。
やはり肌に優しく、それでいてしっかりクレンジングが出来るようです。
ノビに関しては確かにD相ゲルの特徴で重めです。
私も同じ印象を抱きました。
ただ、手のひら全体に広げて、体温でなじませてから顔全体に伸ばすといい感じに広げられ、クレンジングしやすくなります。
特に冬場はクレンジングが硬くなり、ノビが重くなりがちなので、おすすめの使用方法です。
まとめ
今回は少し変わったクレンジング、ウォーターオイルクレンジングをご紹介しました。
D相ゲルを用いた剤形で、クレンジング力は十分ありますし、洗いあがりも保湿感が感じられ、使用感は良好でした。
D相ゲルの欠点である、ノビの重さは手のひらで一度なじませることで、全然気にならなくなりますので、特に他に気になる点はありませんでした。
定期コースの初回は非常にお求めやすい価格になっているので、気になる方は気軽にお試しされてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。