今回はヒアルロン酸に特化した美容液について、成分解析と使用レビューをします。
それが、こちらのトリデン ダイブイン セラムです。
トリデンは韓国発のブランドで、有害成分を含めないことや、自然由来の防腐剤を使用することにこだわっているようです。
このアイテムは、韓国の口コミサイトで1位を獲得するほど人気が出ているようです。
ただ、いくら人気があっても、購入前に配合成分や使用感をより詳しく知りたいと思われる方は、結構いるのではないでしょうか。
そこで、この美容液の配合成分の解析や使用レビューを通じて、真の実力を調べてみました。
この記事で、トリデン ダイブイン セラムの特徴が良く分かると思いますので、最後までご覧ください。
トリデン ダイブイン セラムの特長
まずは、簡単にトリデン ダイブイン セラムの特徴をお伝えします。
5種類のヒアルロン酸配合
トリデン ダイブイン セラムには5種類のヒアルロン酸が配合されています。
ヒアルロン酸は水分の保持力が非常に高く、1gのヒアルロン酸でおよそ6Lもの水分を抱え込むと言われています。
トリデン ダイブイン セラムの5種類のヒアルロン酸はそれぞれサイズが異なり、浸透性も異なるため、角層の様々な場所へアプローチします。
そのため、角層全体にヒアルロン酸の保湿力を届ける設計がされていると言えます。
ヒアルロン酸の保湿力を前面に押し出したアイテムになっていますね。
肌の鎮静成分も配合
トリデン ダイブイン セラムにはパンテノール、アラントイン、マデカッソシドといった、肌の鎮静作用を持つ成分も配合されています。
ヒアルロン酸で保湿をしつつ、肌の刺激緩和も訴求した美容液になっています。
また、パンテノールとアラントインはヒアルロン酸との併用で、保湿効果を引き立てることもあるそうなので、保湿力アップを期待しての配合でもあるようです。
3秒セラムと呼ばれるテクスチャー
肌に塗ってから3秒で肌に水分を供給するということで、3秒セラムとも呼ばれています。
口コミサイトなどでも、肌なじみの良さについて書かれているレビューを多数見かけ、特徴的なテクスチャーのセラムとなっています。
使用時のテクスチャーについては、私も後ほどレビューしますので、3秒セラムの本当の実力をしっかりとお伝えしたいと思います。
お値打ちな価格設定
トリデン ダイブイン セラムは50mLでおよそ2,000円程度と、プチプラアイテムの部類に入ると思います。
かなり気軽に試せる価格設定がうれしいです。
ここで気になるのは原価の高いヒアルロン酸の配合量です。
ダイブイン セラムでは5種類のヒアルロン酸配合を押し出しているので、実際の配合量や効果は気になるところです。
そのあたりは成分解析で、詳しく見てみたいと思います。
トリデン ダイブイン セラムの成分解析
トリデン ダイブイン セラムの成分解析をします。
以下が、全成分表示です。
水、BG、グリセリン、DPG、1,2-ヘキサンジオール、エチルヘキシルグリセリン、ヒアルロン酸Na、ベタイン、加水分解ヒアルロン酸、トロメタミン、アラントイン、パンテノール、カルボマー、ラウリン酸ポリグリセリル-10、孔雀石抽出物、プロパンジオール、ペンチレングリコール、(アクリル酸グリセリル/アクリル酸)コポリマー、(メチルビニルエーテル/マレイン酸)コポリマー、ヒアルロン酸クロスポリマーNa、加水分解ヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Na、マデカシン酸、コレステロール、トレハロース、スベリヒユエキス、セラミドNP、キサンタンガム、オウゴン根エキス、マデカッソシド、ボタンエキス、β-グルカン、ハマメリス葉エキス
こちらの情報を基に、特徴的な成分などをピックアップして行きます。
ヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸は配合量が期待できる
トリデン ダイブイン セラムには5種類ものヒアルロン酸が配合されていますが、その中でもヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸は配合量が多そうです。
全成分表示では、ヒアルロン酸Naが7番目、加水分解ヒアルロン酸が9番目の記載です。
全成分表示は、1%を超える成分は配合量の多い順に記載し、1%以下は自由な順番で記載できます。
そして、ヒアルロン酸Naと加水分解ヒアルロン酸の間に挟まれているベタインが大体1-2%で配合されることが多いので、ヒアルロン酸Naと加水分解ヒアルロン酸はおよそ1%程度は配合されていると予想できます。
ヒアルロン酸Naや加水分解ヒアルロン酸は通常0.01-0.1%程度しか配合されないので、1%というのはかなり高濃度と言えます。
ヒアルロン酸系は原価が高いので、なかなか高濃度での配合が難しいです。
そのため、ヒアルロン酸の保湿力も十分期待できると思います。
ヒアルロン酸Naと加水分解ヒアルロン酸はしっかりと配合されていると思われ、保湿力が期待できる。
残り3種のヒアルロン酸は控えめの配合量
ヒアルロン酸Naと加水分解ヒアルロン酸はしっかりと配合されているようですが、それ以外のヒアルロン酸類は控えめな配合量かもしれません。
ヒアルロン酸クロスポリマーNa、加水分解ヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Naの記載位置は、かなり後方で確実に1%以下の配合量です。
ですが、ヒアルロン酸類は0.1%程度の配合量でも、それなりに保湿効果を発揮してくれる成分なので、全く効果を期待できないわけではないと思います。
ただ、配合量で見ると、5種類のヒアルロン酸の保湿効果の主役は、やはりヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸になると思います。
ヒアルロン酸クロスポリマーNa、加水分解ヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Naは他の2つのヒアルロン酸よりも、配合量は控えめだが、保湿効果はそれなりにあると思われる。
一番のメイン成分は水溶性保湿剤
保湿に特化した美容液で、ヒアルロン酸がメインに見えますが、実際は以下の水溶性保湿剤がメインの成分になっています。
- BG
- グリセリン
- DPG
- 1,2-ヘキサンジオール
- ベタイン
どれもみずみずしさや、しっとり感を肌に与える保湿剤です。
水を除いて、これらが配合量の大多数を占めている成分になります。
そのため、ヒアルロン酸と併せてみずみずしいしっとり感は、十分に肌に与えてくれると期待できます。
水溶性保湿剤が多く、ヒアルロン酸と併せてみずみずしいしっとり感はかなり期待できそう。
オイルはほぼ配合されていないので注意が必要
トリデン ダイブイン セラムにはオイルが配合されていないので、注意が必要です。
なぜなら、オイルは肌にフタをして水分蒸散を防ぐ効果があり、オイルが配合されていないこの美容液にはその蒸散抑制効果が無いからです。
あくまでも潤いを与える役割だけなので、使用後にはオイルを配合している乳液やクリームで、しっかりと肌にフタをしてあげる必要があります。
厳密にはコレステロールやセラミドが配合されているので、全く油性成分が無いわけではないですが、これらは結晶性が高く、透明に高配合はできないので、効果はほとんどありません。
オイルが配合されておらず、水分蒸散の防止効果はないので、乳液やクリームは必須。
成分解析まとめ
トリデン ダイブイン セラムの成分解析をした結果、以下の結論となりました。
ヒアルロン酸類は原価が高いので、高配合しにくい成分ですが、ダイブイン セラムにはいくつかのヒアルロン酸が高配合されているようです。
その他の水溶性保湿剤と併せて、みずみずしい保湿感はかなり期待できると思います。
ただ、オイルは配合されていないので、他のアイテムでオイルはしっかりと補ってあげる必要があります。
トリデン ダイブイン セラムの使用感レビュー
では、実際の使用感はどうでしょうか。
使ってみたレビューをまとめます。
スポイトでの使用なので、使いたい量の調節がしやすいです。
とろみがあり、すーっと伸びていきます。
見た目通り、みずみずしい感触です。
伸びが良く全体に素早く塗り広げられます。
3秒セラムと言われるだけあり、伸ばしていくと、確かになじみは早い方かと思います。
3秒でなじむか、と言われると、もう少しかかる印象ではあります。
なじんでくると、しっとりと柔らかい膜のようなものが感じられます。
ヒアルロン酸由来のものでしょうか、保湿感のある心地よい膜感です。
そのまま、なじむと膜感は薄くなり、やさしくしっとり、肌が柔らかくなるような感触に変わりました。
なじんだ後は、べたつき感はなく、程よいしっとり感に包まれます。
すべすべとした感触が残りました。
思った以上に、上品な使用感でした。
使う前は保湿剤やヒアルロン酸などで、がっつりと保湿感が前面に出てくるかと思っていました。
ですが、意外と保湿感は控えめで、落ち着いた使用感にまとめられています。
そのため、好き嫌いが出にくく、とても使いやすい美容液だと思いました。
・3秒セラムというだけあって、なじみは確かに早い。
・保湿感はしっかりとあるが、思った以上に上品な使用感。
総合評価
トリデン ダイブイン セラムの成分解析と使用レビューをしてみました。
5種類のヒアルロン酸を配合し、保湿に特化した美容液ですが、成分としては特に2種類のヒアルロン酸の配合量が高そうでした。
そして、使ってみるとヒアルロン酸由来と思われる、優しい保湿膜を感じる上品な仕上がりになりました。
使用感にクセがなく、誰にでも使いやすい美容液だと思います。
これまでのスキンケアに保湿力を底上げしたい、と思う方におすすめしたい美容液です。
ヒアルロン美容液としてはプチプラなので、気軽にお試ししてみてはいかがでしょうか。
そのほかのスキンケアアイテムもレビューしています。
この「【元化粧品開発者視点】いろんなプチプラ基礎化粧品を解析、レビューしてみた」も是非ご覧ください。