髪や肌のダメージの原因として、乾燥や紫外線が非常に一般的かと思います。
ですが、それ以外にも日常的に髪や肌のダメージになりうるものがあります。
それが、水道水中の残留塩素です。
水道水には殺菌する目的で残留塩素が添加されてます。
私たちが安心して水道を使うための大切な成分ですが、非常に酸化力が高いため、髪や肌への影響も懸念されています。
そのため、残留塩素を取り除くことのできる浄水シャワーが、浄水器メーカー各社から発売されています。
ただ、実際の残留塩素の影響や、浄水シャワーの効果が、よく分からないという方もいらっしゃるかと思います。
今回は、水道水中の残留塩素の髪や肌への影響や、浄水シャワーに期待される効果について、お伝えしたいと思います。
特に水道水の塩素が気になる方は、最後まで読んでいただけると幸いです。
残留塩素は髪や肌にダメージを与える
水道水の残留塩素は、髪や肌にダメージを与える恐れがあります。
なぜなら、残留塩素には強力な酸化作用があるからです。
具体的には、髪や肌を構成しているタンパク質を酸化させます。
タンパク質が変性することで、本来持つ機能を発揮できなくなってしまいます。
ただ、実際の水道水中の残留塩素濃度は0.1-1.0ppm程度と微量です。
ですが、その影響についての報告や資料はいろいろと見られます。
mg/Lと等しく、1ppm=1mg/L。
残留塩素濃度1ppmは、1Lの水の中に1mgの残留塩素が含まれているという意味。
例えば、髪への影響として、キューティクルの損傷が挙げられます。
引用させていただいた上記図のように、残留塩素によって毛髪表面のキューティクルが無くなってしまいます。
残留塩素がキューティクルを構成しているタンパク質を酸化させています。
そのため、きれいなウロコ状になっているキューティクルがボロボロになってしまいます。
日常的に残留塩素を浴びることで、髪に大切なキューティクルが失われてしまうんですね。
また、キューティクルのさらに表面にある18-MEAという脂質が減少するという報告もあります。
18-MEAは髪の滑りを良くしたり、水の弾きを良くしてくれます。
毛髪のキューティクルや18-MEAが無くなってしまうことで、
- 指通りの低下
- ツヤの低下
- パサつき
- 髪がまとまらない
といった、様々な悪影響が出てきます。
また、髪の毛のダメージが多くなるので、ヘアカラーの色持ちに影響を及ぼす報告もあります。
残留塩素を浴びると、髪の毛の様々な機能が失われてしまうんですね。
一方、肌に対しても、残留塩素が肌を構成するたんぱく質を酸化させる報告があります。
肌のたんぱく質が酸化すると、
- 肌の水分量の低下
- バリア機能の低下
- 肌の透明度の低下
といった、悪影響との関連が指摘されています。
さらに、敏感肌やアトピー性皮膚炎の患者の方は、残留塩素の刺激によって、ヒリヒリ感などを感じることもあります。
肌が未熟な幼児には、より影響が強く出ることが予想されます。
このように、水道水中の残留塩素は、髪や肌に様々な悪影響を及ぼすことが懸念されています。
アトピーの方は特に残留塩素を気にされますが、健常者の方へも影響が十分にあると考えられます。
シャワーは特に残留塩素の影響が大きい
先ほどお伝えした通り、水道水中の残留塩素は髪や肌にダメージを与えることが懸念されています。
そして、髪や肌が触れる日常的な水道水の使用方法としては、
- 洗面化粧台やキッチンでの手洗い
- キッチンでの食器洗い
- バスタブでの入浴
- シャワーでの入浴
- 洗面化粧台での洗顔や寝ぐせ直し
など、様々ありますね。
日常的に髪や肌は、ダメージを受ける可能性があるということです。
そして、様々な使用方法の中でも、特にシャワーでの入浴で、残留塩素の影響は大きいと考えられています。
なぜならば、シャワーはある程度長い時間、お湯で水道水を浴びているからです。
手洗いなどはさっと数秒で済みますが、シャワーは5~10分程度は浴びていますよね。
この間に肌や髪は、ダメージを受け続けていることになります。
また、シャワーのように水温が高いと、残留塩素の反応性が高くなり、よりダメージを与えることになります。
そうすると、バスタブでの入浴もかなりダメージを受けるのでは?と思われる方もいらっしゃるかと思います。
実は、バスタブでの入浴は、そこまで影響はないと思われます。
なぜならば、入浴直後から肌のたんぱく質と反応して、残留塩素は減っていきます。
もともと水道水中の残留塩素濃度もそこまで高くないので、ある程度の入浴時間で残留塩素が無くなってしまいます。
ですので、家族でお風呂に入られる場合、1番風呂の人が入った後には残留塩素は無くなってしまいます。
残留塩素の影響が気になる方は、2番風呂以降に入るのがおすすめです。
また、入浴剤やレモン汁を入れても残留塩素を減らせるので、気になる方は試してみてください。
以上の理由から、お風呂での残留塩素の影響は、そこまで大きくないと思われます。
一方で、シャワーは一定濃度の水道水を浴び続けることになるので、使っている間は髪や肌にダメージを与え続けます。
バスタブ入浴では、残留塩素がどんどん減っていきますが、シャワーでは減らないので、シャワーの方が残留塩素を沢山浴びることになります。
以上の理由より、シャワーでの入浴が髪や肌へのダメージが最も大きいと考えられます。
シャワーは水温が高く、使用時間も長く、塩素濃度も減らないので、髪や肌へのダメージが大きい。
髪や肌をダメージから守る浄水シャワー
シャワーを浴びることが、特に残留塩素のダメージを受けやすいとお伝えしました。
そのため、髪や肌をダメージから守るために、浄水シャワーをおすすめします。
浄水シャワーは残留塩素を取り除いてくれるので、ダメージを気にせずシャワーできます。
浄水シャワーでダメージを抑えれば、髪や肌のバリア機能を保つことができます。
バリア機能が保たれていれば、紫外線や乾燥といった他のダメージの影響も抑えることができます。
髪や肌の調子が良くないと感じたら、化粧品を変える前に浄水シャワーを使ってみるのもひとつの手ですね。
浄水シャワーは、シャワーヘッド内部などにカートリッジが挿入されています。
このカートリッジのろ材が残留塩素を取り除いてくれます。
ろ材にはいくつか種類があります。
- 活性炭
- 亜硫酸カルシウム
- アスコルビン酸
活性炭は残留塩素を吸着して除去し、亜硫酸カルシウムやアスコルビン酸は残留塩素を還元して、無毒化します。
それぞれ寿命や除去物質などの性能が異なりますが、どれも残留塩素は取り除いてくれます。
ですので、ろ材の種類は気にせず、製品のデザインやカートリッジの寿命、価格を基に選べば問題ありません。
ちなみに、カルシウムやマグネシウムといった水の硬度成分は、浄水シャワーでは除去されません。
硬度成分を除去するものは、軟水シャワーや浄軟水シャワーと呼ばれます。
浄水シャワーは残留塩素を取り除くので、髪や肌のダメージを抑えられる。
カートリッジのろ材は気にする必要はない。
浄水シャワーの効果実感は??
実際に私が浄水シャワーを使ってみて、感じた効果は以下の通りです。
- 浴びているときから、髪の毛のさらさら感が違う。
- 肌の赤みが減った。
- 塩素臭が無くなった。
浄水シャワーを浴びて最も違いを感じたのが、髪の毛です。
浴びていると、
あれ?こんなに自分の髪の毛ってさらさらだったかな??
と感じます。
日頃から残留塩素で、髪の毛がダメージを受けていたことが良くわかります。
髪の毛が一番浄水シャワーの効果を感じやすいと思います。
髪の毛のダメージに悩む方に、特におすすめだと思いました。
また、シャワーを終えて浴室から出たときに、肌の赤みが減ったようにも感じました。
残留塩素が無くなって、肌の炎症が抑えられているのかもしれません。
当然ですが、塩素臭もなくなりました。
今まで当たり前だと思っていたシャワーの臭いが変わって、これまで残留塩素を浴びていたんだな、と実感しました。
塩素臭のないシャワーは、心地よさが違います。
一度この心地よさを覚えてしまうと、ホテルなどでのシャワーの塩素臭がとても気になるようになりました。
個人的には浄水シャワーの効果実感はたしかに有る。
特に髪の毛で違いを感じたので、髪の毛のケアに力を入れたい人におすすめ。
まとめ
水道水の残留塩素の影響と、浄水シャワーの有効性について、まとめてみました。
シャワーは毎日使うものなので、1回の影響は少ないかもしれませんが、その影響が積み重なって大きくなることが予想されます。
髪や肌のダメージを気にされる方は、一度シャワーを浄水にしてみてはいかがでしょうか。
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。