今回はLITS モイストローションの、成分解析と使用レビューをします。
![LITSローション提示](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/01/LITSローション提示.jpg)
様々な製品をレビューしている雑誌、LDKで高評価を得て、話題となりました。
その話題となる理由や、実際の実力はどうなのか、元化粧品開発者の視点から見てみました。
この記事で、LITS モイストローションの配合成分や、その効果が分かるようになると思います。
ぜひ最後までご覧ください。
LITS モイストローションの基本情報
![LITSモイストローション](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/01/LITSモイストローション.jpg)
あまりメジャーなブランドではありませんが、LDKのベストバイに選ばれ、人気が出たローションです。
1,000円台で購入可能でありながら、保湿力の高さが評価されているようですね。
![kazunari](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/02/profile-tiny-e1614465544740-150x150.png)
プチプラコスメでありながら、高級化粧品に負けない保湿力があると言われているようです。
植物幹細胞由来成分、セラミド、コラーゲンの配合をウリにしています。
後ほど詳しくお伝えしますが、それ以外にも肌に効果がありそうな成分が、ふんだんに配合されています。
![kazunari](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/02/profile-tiny-e1614465544740-150x150.png)
このローションの実力を、成分表示と使用レビューでしっかり見ていきたいと思います。
![](https://arasalife.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
LITS モイストローションの成分解析
![調査イメージ](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2022/10/調査イメージ.jpg)
LITS モイストローションの成分解析をします。
全成分は以下の通りです。
水、BG、グリセリン、ベタイン、ペンチレングリコール、リンゴ果実培養細胞エキス、コンフリーカルス培養エキス、水溶性コラーゲン、加水分解コラーゲン、エクトイン、セラミドNP、セラミドNG、セラミドAP、水溶性プロテオグリカン、ヘキサカルボキシメチルジペプチド-12、クダモノトケイソウ果実エキス、ザクロ果実エキス、グルコシルヘスペリジン、オタネニンジン根エキス、ヒアルロン酸Na、水添レシチン、水溶性コラーゲンクロスポリマー、レシチン、キサンタンガム、イソマルト、金、アルギニン、リシンHCl、ヒスチジンHCl、カラスムギ穀粒エキス、エチルヘキシルグリセリン、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、スクワラン、プロパンジオール、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10、クエン酸Na、トリエチルヘキサノイン、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、水酸化K、クエン酸、ビオサッカリドガム-1、トコフェロール、タウリン、フィトステロールズ、グルタミン酸、ロイシン、グリシン、セリン、バリン、トレオニン、アスパラギン酸Na、アラニン、イソロイシン、セルロースガム、アラントイン、フェニルアラニン、プロリン、炭酸水素Na、チロシン、グアニル酸2Na、イノシン酸2Na、フェノキシエタノール
かなりいろいろな成分が配合されていますね。
この全成分表示から、特徴的な点をピックアップしてお伝えします。
配合量1%を超える成分はかなりシンプル
配合量の多い成分はかなりシンプルな構成だなと感じました。
配合量の多い成分は当然、その化粧品の性質や機能を決定します。
そのため、化粧品を評価する場合、まずは配合量の多い成分が何かを見ます。
化粧品の成分表示は、配合量が1%を超える成分は、配合量順に記載するルールとなっています。
このルールと、成分の使用用途などから、なんとなく配合量の多い成分が分かってきます。
化粧品の成分表示に関して詳しくは、
この「【元化粧品開発者が解説】化粧品パッケージの成分表示の見方とは?」も是非ご覧ください。
LITS モイストローションの場合、以下の成分が配合量1%を超えると考えられます。
- 水
- BG
- グリセリン
- ベタイン
- ペンチレングリコール
![kazunari](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/02/profile-tiny-e1614465544740-150x150.png)
全成分表示ではかなりの成分数がありましたが、配合量の多い成分だけにするとこれだけになってしまいます。
見てわかる通り、かなりシンプルになりました。
水以外はどれも水溶性の保湿剤で、ローション製剤でよく見かける成分たちです。
ただ、ベタインは少しレアです。
BGやグリセリンの保湿力を底上げしてくれます。
そのため、LITS モイストローションには、ローションとして必要な保湿力はそれなりにあると思います。
BG、グリセリンとベタインの組み合わせで保湿力はそれなりにある。
配合量1%以下の成分は多いが、そこまで期待してはいけない
配合量1%を超える成分が非常に少ない分、配合量1%以下の成分が非常に多いです。
ですが、これらのほとんどが微量の配合量だと考えられ、効果を期待するのはおすすめしません。
セラミドやエキス類など、肌に良さそうな成分がいろいろありますが、これらの成分はかなり原料原価が高いです。
コスト的に、1,000円台のローションに大量に入れられるものではありません。
植物幹細胞由来成分配合、という表記を見ると、すごい成分が入ってると思われるかもしれませんが、おそらくかなり微量です。
ほとんどの成分が入っていることをアピールするだけの、訴求成分にすぎません。
訴求成分に関して詳しくは、
この「化粧品の訴求成分とは?元化粧品開発者が徹底解説」も是非ご覧ください。
いろいろな成分が入っていて良さそう、期待して購入すると、その期待が裏切られてしまうかもしれません。
効果のありそうな成分がたくさんあるが、どれも微量の配合で、その効果は期待しない方が良い。
1%以下の配合成分でも効果の期待できる成分はある
ただ、1%以下の成分すべてに効果がない、というわけでもないと思います。
いくつかは1%以下の配合量でも、それなりに効果を発揮する原料があります。
それが、以下の成分です。
- エクトイン
- イソマルト
- グリコシルトレハロース
- 加水分解水添デンプン
エクトインはかなり高価な保湿剤です。
ただ、非常に高い保湿力を持つため、少量でも十分効果を発揮する可能性があります。
イソマルトも保湿剤です。
こちらは、そこまで原料原価が高くありません。
そのため、配合量も1%に近いと予想され、保湿剤としての役割をしっかり持っていると考えられます。
グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプンは、同じ保湿剤としての原料の成分です。
原料としては1つですが、複数の成分で作られた原料は、このように全成分表示で複数の成分として記載されます。
これらは、水あめのような性質でクセが少し強い成分ですが、その分保湿力も高いです。
1%以下の配合量でも十分存在感が出ます。
原価的にもそんなに高くないので、これらも1%に近い配合量だと考えられます。
結局、効果がありそうな1%以下の成分は、どれも保湿を目的とするものでした。
そのため、1%を超える成分と併せて、保湿はかなりしっかりとしている処方だと思いました。
LDKや口コミでも、保湿力の高さが評価されていますが、これらの保湿成分がしっかりと働いている証拠ですね。
1%以下の成分では、保湿剤の効果が期待できる。
そのため、成分表示からは保湿力は高いローションだと予想される。
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成分解析まとめ
成分解析の結果をまとめると以下通りです。
・植物幹細胞由来成分などの訴求成分は、あまり期待してはいけない。
低価格のローションですが、保湿に関しては十分な能力があります。
植物幹細胞由来成分などは、そういうコンセプトだと理解しておけば十分です。
通常の保湿目的のローションとしては、いい処方だと思います。
LITS モイストローションの使用レビュー
![LITSローション取り出し](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/01/LITSローション取り出し.jpg)
では、実際に使ってみて感じた、このローションの使用感や特徴をお伝えします。
出してみると、少しとろみがあるのが分かります。
![LITSローション塗布](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/01/LITSローション塗布.jpg)
コットンで手の甲に塗ってみます。
とろみがあるおかげで、コットンの肌当たりが柔らかいです。
![LITSローションなじませ](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/01/LITSローションなじませ.jpg)
なじみは適度な早さです。
とろみはありましたが、ぬるつく感じはありません。
自然に肌になじんでいきます。
![LITSローション仕上がり](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/01/LITSローション仕上がり.jpg)
なじんだ後は、しっとり感が強く感じられます。
しっとり感はありますが、べたつきは少ないです。
手の甲ではわかりにくかったですが、顔で使ってみると、ふっくらする感触もありました。
なじんだ後のしっとり感が高く、使用感の良いローションだと感じました。
![kazunari](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/02/profile-tiny-e1614465544740-150x150.png)
プチプラですが、使用感はいいですね。
成分を見てもわかる通り、しっとり感が特徴的でした。
ローションとしての使用感は良好。
特にべたつかず、しっとりする感触が心地よい。
![](https://arasalife.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
LITS モイストローションの総合評価
![総合評価](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/05/総合評価.jpg)
LITS モイストローションの総合評価は以下の通りです。
・プチプラだが、しっとり、もっちりとした仕上がりで、ローションとしての機能は十分ある。
配合成分を見ると、あまり効果が期待できない訴求成分がかなり配合されていました。
ですが、保湿剤は十分に期待できる組み合わせや量だと思われます。
そして、実際に使ってみるとやはり、かなり保湿力がありました。
保湿力はありますが、べたつきは抑えられているので、使い心地が良いです。
1,000円台で購入可能なローションとしては、十分にその役割を果たしていると思います。
プチプラローションですので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
![](https://arasalife.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。