今回は高濃度ビタミンE配合のクリームについて、成分解析と使用レビューをします。
それが、こちらのクレアス フレッシュリジュースドビタミンEマスクです。
クレアスはビタミンCやビタミンEを高配合したスキンケアアイテムを得意とするブランドです。
ビタミンを高配合しながらも、リーズナブルな価格になっており、とても人気が出ているようです。
ただ、購入前に配合成分や使用感を、より詳しく知りたいと思われる方は、結構いるのではないでしょうか。
そこで、このクリームの配合成分の解析や使用レビューを通じて、真の実力を調べてみました。
この記事で、フレッシュリジュースドビタミンEマスクの特徴が良く分かると思いますので、最後までご覧ください。
フレッシュリジュースドビタミンEマスクの特長
まずは、簡単にフレッシュリジュースドビタミンEマスクの特徴をお伝えします。
ビタミンEを高配合しながらもコスパが高い
フレッシュリジュースドビタミンEマスクは、その名の通りビタミンEを前面に押し出しています。
公式にもビタミンEだけは、2%の配合量がオープンにされています。
ビタミンEは強力な抗酸化作用がある成分ですので、体を錆びさせる活性酸素の除去が期待されます。
この効果から、若返りのビタミンとも呼ばれています。
この若返りのビタミンを高配合しながら、価格は90mL、2,700円(Amazon参照)とかなりリーズナブルに設定されています。
高保湿を訴求している
フレッシュリジュースドビタミンEマスクは、保湿力の高さをウリにしています。
保湿の試験では、24時間後でも肌の水分量が高い状態を維持しています。
クリームの性状はかなりみずみずしい
見た目は水分クリームと例えられていて、クリームでありながらプリンのようなテクスチャーが特徴的です。
一般的なクリームとは、かなり異なった設計になっていることが分かります。
では、このクリームの実際の実力はどうでしょうか?
次に詳しく見てみます。
フレッシュリジュースドビタミンEマスクの成分解析
フレッシュリジュースドビタミンEマスクの成分解析をします。
以下が、全成分表示です。
水、グリセリン、BG、ナイアシンアミド、酢酸トコフェロール、カラギーナン、ベタイン、アルギン酸Na、ジェランガム、グルコマンナン、PEG-60水添ヒマシ油、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、アルギニン、エチルヘキシルグリセリン、クロルフェネシン、水添レシチン、セイヨウヤブイチゴ果実エキス、ツボクサエキス、1,2-ヘキサンジオール、アデノシン、アシエキス、アッケシソウエキス、セラミドNP、ヒアルロン酸Na、レモン果皮油、ラベンダー油、オレンジ果皮油、ゼラニウム油、イランイラン花油、ユーカリ葉油
こちらの情報を基に、特徴的な成分などをピックアップして行きます。
主役はやっぱりビタミンE
主役はやはりビタミンEです。
全成分表示では、酢酸トコフェロールと記載されています。
トコフェロールがビタミンEのことで、酢酸はビタミンEに合成して付けられています。
酢酸を付けることで、ビタミンEそのままよりも酸化安定性が高くなっています。
配合量は公式が2%と言っていますので、かなり高濃度に配合されています。
私も酢酸トコフェロールは使っていましたが、1%以下の配合量でしか使ったことがありませんので、2%はかなりの高濃度だと思います。
そのビタミンEの主な効果は2つあります。
- 抗酸化作用
- 血行促進作用
ビタミンEの強力な抗酸化作用によって、肌内部の活性酸素を除去し、炎症や肌荒れを抑えてくれます。
また、血行促進作用によって、ターンオーバーが促進され、健やかな肌を保つのに役立ちます。
これらの効果から、ビタミンEは若返りのビタミンとも呼ばれています。
この若返りのビタミンが2%と高配合されているため、エイジングケアとして非常に期待できるクリームになっています。
主役のビタミンEは高配合されており、エイジングケアに期待できるクリームとなっている。
ビタミンEだけでなくナイアシンアミドも高配合
名前からしてビタミンEが主役に見えますが、実はナイアシンアミドも高配合されています。
ナイアシンアミドも実はビタミンで、ビタミンB3の一種です。
ビタミンEは脂溶性ビタミン、ナイアシンアミドは水溶性ビタミンです。
水にも油にもビタミンが溶け込んでいるクリームなんですね。
このナイアシンアミドの主な効果は、
- 美白
- 肌荒れ抑制
- 抗シワ
など様々あり、肌にとても良い成分です。
とくに美白と抗シワに関しては、医薬部外品の有効成分としての効果として厚生労働省に認可されています。
また、肌荒れ抑制効果も高く、CICA化粧品にもツボクサ由来成分と併せて、非常に頻繁に配合されています。
そんな肌に良い成分が、全成分表示で酢酸トコフェロールよりも前に記載されています。
酢酸トコフェロールの配合濃度は2%なので、ナイアシンアミドは確実にそれ以上の濃度で配合されています。
ナイアシンアミドの効果を期待するには十分な濃度なので、ビタミンEと併せてメインの成分であると言えます。
ビタミンEと併せて抗シワ、美白効果を持つナイアシンアミドも主役成分のひとつ。
オイルが少なく、保湿力は控えめ
水分クリームと言われるだけあって、オイルの配合量が非常に少ないと感じました。
オイルは肌にふたをして、水分が蒸散していくのを防ぐ役割をしてくれます。
このオイルを多く含むため、クリームは乾燥から肌を守ってくれます。
そのためオイルが少ないと、クリームとしての本来の機能は低くなってしまいます。
では、フレッシュリジュースドビタミンEマスクにはどの程度のオイルが配合されているでしょうか?
全成分表示から推定してみます。
まず、配合濃度2%のビタミンEが脂溶性ビタミンなので、オイルに分類されます。
このビタミンEが一番配合量の多いオイルです。
それ以外のオイルは、セラミドや精油などおよそ0.1%以下の成分ばかりです。
そのため、全部のオイルの配合濃度は多くても3%程度しかないと思われます。
一般的なクリームであれば10~30%程はオイルが配合されるので、この量はかなり少ないです。
このオイルの配合量では、一般的なクリームと同じように使うと、保湿力に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
オイルは配合量は少なく、保湿力は期待しない方が良い。
成分解析まとめ
フレッシュリジュースドビタミンEマスクの成分解析をした結果、以下の結論となりました。
ビタミンE、ナイアシンアミドという二つのビタミンが高配合されているので、肌への効果は期待大です。
ただ、オイルの配合量が極端に少ないので、普段のクリームから置き換えると保湿力に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
配合されているビタミン類はとても魅力的なので、保湿の低さを補う使い方が必要かと思いました。
そのため、クリームとしてではなく美容液として使い、別のクリームで保湿する、という方法をおススメしたいと感じました。
フレッシュリジュースドビタミンEマスクの使用感レビュー
では、実際の使用感はどうでしょうか。
使ってみてレビューをしてみます。
付属のスパチュラでクリームをとってみます。
クリームを取ると、取った跡が残りますが、少し経つと跡が消えます。
取ったクリームはぶるんとしたゲル状で、少し固そうな印象があります。
伸ばしていくと、ゲルが崩れながら伸びていきます。
ゲルが崩れると、みずみずしさが出てきます。
独特のテクスチャーで、一般的なクリームとはかなり異なります。
精油のさっぱりとした香りも特徴的です。
伸ばし続けると、徐々に重みが感じられながらなじんでいきます。
なじみ際は少し、べたっとする感触が現れますが、すぐに落ち着きます。
なじんだ後は、グリセリンなどの水溶性の保湿剤の感触で、しっとり感が感じられます。
みずみずしいしっとり感です。
オイルが少ないので、一般的なクリームで感じられる油膜感はほぼありませんでした。
やはり、これをケアの最後のクリームにするには、ちょっと無理があると思いました。
先ほどもお伝えした通り、美容液としての使用方法が最適だと感じました。
・みずみずしい保湿感は感じられるが、クリームとしては少し物足りない。
・クリーム状の美容液として使うのがおススメ。
総合評価
フレッシュリジュースドビタミンEマスクの成分解析と使用レビューをしてみました。
抗酸化作用の強いビタミンEと、美白や抗シワ成分のナイアシンアミドが高配合され、非常に期待感の高いクリームでした。
ただ、水分クリームというだけあって、使用感はみずみずしいのですが、クリームとしての保湿力はいまいちでした。
そのため、一般的なクリームと同じように使うのは、ちょっとおススメしません。
何度も言いますが、おススメな使い方は、
クリームとしてではなく、美容液として使う。
という方法です。
ビタミンEとナイアシンアミドが高配合の美容液として使い、最後に別のクリームで保湿をしてあげてください。
これで、このクリームの特徴を最大限活かせると思います。
乾燥しにくい夏場や、男性はそのままクリームとして使うのはアリです。
乾燥を気にしない方や、季節であればクリームとして使ってもOKです。
ビタミンEとナイアシンアミドが高配合されながらも、3,000円以下で購入可能なコスパの高いアイテムですので、ぜひ一度試してみてください。
そのほかのスキンケアアイテムもレビューしています。
この「【元化粧品開発者視点】いろんなプチプラ基礎化粧品を解析、レビューしてみた」も是非ご覧ください。