今回は話題の乳液の成分解析と使用レビューをします。
それが、こちらのミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクです。
想定を上回る売り上げで、容器の供給が追い付いていないようです。
今回はこちらの乳液の実力を見てみたいと思います。
この記事でミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの特徴が良く分かると思います。
最後までご覧ください。
ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの基本情報
まずは、簡単にミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの特徴をお伝えします。
ミノンの アミノモイストシリーズの共通特徴として、9種のアミノ酸を配合しています。
この9種類のアミノ酸が肌のバリア機能をサポートします。
そして、敏感肌・乾燥肌ラインのモイストチャージ ミルクは、さらに2種の清透アミノ酸が配合され、キメ・ハリ・つや感をサポートします。
さらにアミノ酸系セラミド類似成分、うるおい膜成分が配合され、肌のうるおいに複合的にアプローチします。
価格は100g、2,200円(税込み,@コスメより)となっており、購入しやすい価格帯に設定されています。
私が見た時はAmazonで1,500円くらいになっていたので、いろいろチェックすればよりお得に購入できそうです。
ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの成分解析
では、ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの成分解析をしていきます。
以下が、全成分表示です。
水、BG、グリセリン、キシリトール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジメチコン、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ペンチレングリコール、ミツロウ、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、ステアリン酸グリセリル、アラキルグルコシド、フェノキシエタノール、スクワラン、トリメチルシロキシケイ酸、シクロペンタシロキサン、カプリル酸グリセリル、ポリソルベート60、グリチルレチン酸ステアリル、キサンタンガム、ジメチコノール、カルノシン、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ヒスチジン、タウリン、リシンHCl、ポリクオタニウム-61、グルタミン酸、グリシン、ロイシン、ヒスチジンHCl、セリン、バリン、アスパラギン酸Na、トレオニン、アラニン、イソロイシン、アラントイン、1,2-ヘキサンジオール、フェニルアラニン、水添レシチン、アルギニン、プロリン、ラウリン酸ポリグリセリル-10、チロシン、イノシン酸2Na、グアニル酸2Na
こちらの情報を基に、特徴的な成分などをピックアップします。
化粧品では配合量が1%を超える成分は、配合量順に記載されるのルールなので、それなりに成分の多い少ないが分かります。
それ以外にもいくつかルールがあり、これらのルールを考慮することで、表示成分からも色々な情報が分ります。
全成分表示の見方が分かると、結構面白いですよ。
そんなに複雑なルールではないので、覚えてみてはいかがでしょうか。
化粧品の全成分表示に関して詳しくは、
この「【元化粧品開発者が解説】化粧品パッケージの成分表示の見方とは?」も是非ご覧ください。
アミノ酸の保湿が期待できる
ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクには名前の通り、アミノ酸が保湿目的で配合されています。
アミノ酸は肌の表層部である角層に存在し、アミノ酸自身が水を抱え込むことで肌を保湿します。
この保湿効果を持つアミノ酸が結構いろいろと配合されています。
- カルノシン
- ヒスチジン
- タウリン
- リシンHCl
- グルタミン酸
- グリシン
- ロイシン
- ヒスチジンHCl
- セリン
- バリン
- アスパラギン酸Na
- トレオニン
- アラニン
- イソロイシン
- フェニルアラニン
- アルギニン
- プロリン
- チロシン
数えてみると18種類ものアミノ酸やアミノ酸誘導体が配合されていました。
訴求しているのは11種類だと思いますが、それ以外にもいろいろ配合されていました。
成分表示の順番からして1%を超える配合量ではありませんが、アミノ酸類は1%以下でも割と効果を発揮してくれる成分です。
そのため、これだけ多くの種類のアミノ酸が配合されていれば、高い保湿効果が期待されると考えられます。
“アミノモイスト”という名前の通り、アミノ酸で保湿してくれそうです。
18種類ものアミノ酸類が配合され、保湿効果を高めてくれている。
キシリトールの高配合が珍しい
キシリトールが成分表示の4番目に記載されていることから、かなり多く配合されているようです。
実は、このキシリトールの高配合はちょっと珍しいです。
キシリトールはガムや歯磨き粉でよく見られる成分ですが、化粧品では保湿剤として使われます。
そして、キシリトールは一般的な保湿剤と異なり、肌のバリア機能に重要な脂質の働きを高める効果が確認されています。
キシリトールに関する研究は資生堂が力を入れています。
詳細が気になる方はこちらの資生堂の動画もご覧ください。
キシリトールによって脂質が肌の奥の顆粒層から、肌表層の角質層へ押し出されやすくなるので、肌のバリア機能が向上するという仕組みです。
そのため、キシリトールは肌を保湿しながら、肌の持つバリア機能を高めてくれる優秀な成分なのです。
このキシリトールが高配合されているため、モイストチャージ ミルクは健やかな肌を保つのに役立っていると考えられます。
バリア機能を高めつつ保湿してくれるキシリトールが高配合されている。
クセが強めのオイルが多めに配合されている
モイストチャージ ミルクには高粘度の液状や、ペースト、固形といった少しクセのあるオイルが多く見られます。
通常は粘度の低いオイルを中心に配合されます。
モイストチャージ ミルクに配合されているオイルは以下のとおりです。
- リンゴ酸ジイソステアリル
- アラキルアルコール
- ベヘニルアルコール
- ミツロウ
- スクワラン
- ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)
この中でスクワラン以外のオイルは高粘度の液状や、ペースト、固形の性状で、油膜感が強く出る特徴があります。
油膜感が強いと肌からの水分蒸散がしっかりと抑えられ、肌のうるおいを守ってくれます。
アミノ酸やキシリトール、その他の保湿剤でうるおいを与え、オイルがそのうるおいを守ることで、肌をしっかりと保湿する設計になっています。
種々のクセが強めのオイルによって、高い水分蒸散抑制効果が期待される。
シリコーンオイルが少し多めな印象
先ほどお伝えした通り、モイストチャージ ミルクには多くの保湿剤や、クセの強いオイルが配合されています。
このおかげで高い保湿効果が期待される一方で、べたつき感などの不快なテクスチャーも感じやすくなります。
この不快なテクスチャーを抑えるため、いくつかのシリコーンオイルが配合されているようです。
シリコーンオイルはサラサラとした感触を付与し、他の成分のべたつき感を抑えてくれます。
モイストチャージ ミルクには以下のシリコーンオイルが配合されています。
- ジメチコン
- トリメチルシロキシケイ酸
- シクロペンタシロキサン
- ジメチコノール
4種類が配合されていますが、乳液への配合にしては、少し種類が多めな印象です。
シリコーンオイル自体は安全性の高い成分ですが配合量が増えると、水やオイルと均一に混ぜるために界面活性剤の配合量も増える可能性があります。
種類によっては肌への刺激リスクもあるため、界面活性剤はできるだけ少ない量の配合が好ましいです。
テクスチャーを良くするためにシリコーンオイルを配合すると、界面活性剤の量も増えてしまうので、使用感と安全性のバランスが難しくなります。
ミノンが肌への優しさを訴求しているブランドのため、このシリコーンオイルを配合するための界面活性剤少し気になりました。
感触改良でシリコーンオイルが配合されているが、その分界面活性剤も増えるのが若干気になる。
成分解析まとめ
ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの成分解析をした結果、以下の結論となりました。
全成分表示を見る限り、うるおいを与えたり、うるおいを外に逃さない効果はしっかりとあると思いました。
ただ、感触を良くするシリコーンオイルが多めで、それを配合するためには界面活性剤が必要となるため、ミノンの肌に優しいイメージからは少し違和感がありました。
ただ、界面活性剤の肌へのリスクは、その種類や使う人によってかなり異なるので、一概に良くないというわけではないです。
もちろん肌への安全性は十分に確認して販売されているため、強いて言えば気になるな、というレベルの話です。
ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの使用感レビュー
では、実際の使用感はどうでしょうか。
使ってみたレビューをまとめます。
ポンプ容器で取り出しやすく、毎回同じ量を使えるのが良いです。
すべての乳液をポンプ容器にしてほしいくらいです。
乳液にしてはかなり粘度が高く、ぽてっと出てきて見た目は柔らかいクリームのようです。
かなり粘度があるので、垂れずに使えるのが良いです。
ノビは軽く、すーっと伸びていきます。
無香料ですが不快な基剤臭はなく、快適に使えました。
なじみは早すぎず、遅すぎずで一般的な乳液と同じくらいのタイミングです。
なじんでくると、しっかりとうるおいの膜が感じられます。
保湿剤やオイルの存在感が一気に現れてきます。
かなり保湿感が高いですが、べたつきはかなり抑えられています。
なじみきると、シルキーな膜感となり、シリコーンオイル由来の感触になっていきます。
表面はスベスベですが、その内側はモチっとしたうるおい感で満たされています。
クセが強いオイルのおかげか持続力も結構あり、30分後でもしっかりとうるおい感を感じられました。
クリームのような高粘度で、うるおい感と持続力が強いがべたつきはしっかりと抑えられている。
総合評価
ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルクの成分解析と使用レビューをしてみました。
・アミノ酸やキシリトール、オイルなどによる保湿力が高い。
・うるおい感が高く、もっちりとした肌に仕上がるが、べたつきが抑えられた使用感。
・ポンプ容器で使いやすく、コスパも高いので継続使用しやすい。
保湿力を高めつつ、べたつきを抑えられた設計のため、使い心地が良いです。
個人的にはポンプ容器の使いやすさもかなりポイントが高いです。
1,000円台と気軽に試せる価格もありがたいです。
・シリコーンオイルが多く、界面活性剤の配合量が気になる。
基本的に良い乳液だと思いますが、テクスチャーを良くするためのシリコーンオイルが少し気になりました。
シリコーンオイルが自体は安全ですが、それを安定に配合するために界面活性剤が必要になります。
ミノンが肌への優しさを前面に押し出しながら、テクスチャーのために界面活性剤を配合するのが、少し気になりました。
ただ、アレルギーテスト、スティンギングテスト、敏感肌の方の連用テストなど安全性を担保するための試験はしっかりとされているので、そこまで気にする必要はないと思います。。
まとめとしては、
高い保湿力とテクスチャーが両立された、使い心地の良い乳液
になっていると結論付けました。
ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
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