元化粧品開発者が解説。話題のCICA(シカ)の特徴と、おすすめの選び方。

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この記事を書いた人

某化粧品メーカーの元化粧品開発者。
約8年間、基礎化粧品一筋の開発者として多数の化粧品の処方設計に従事。その後転職し、現在は肌に関する研究活動に注力。
化粧品開発者としての知識や経験を基にしたスキンケア情報や、ライフハック的な情報を随時発信。

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最近のスキンケアのトレンドの一つにCICAがあります。

皆さんも一度は目にしたり、聞いたりしたことがあるかと思います。

ただ、CICAって実際どういうものか分からない、という方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回はCICA化粧品について、元化粧品開発者の視点から解説してみました。

ぜひ最後までご覧ください。

CICAの化粧水やクリームの成分解析、レビューも行っています。

こちらもぜひご覧ください。

CICA化粧水本体

CICA化粧水に関して詳しくは、
この「【元化粧品開発者視点】アピュー マデカソ CICA化粧水を解析、レビュー」も是非ご覧ください。

シカペアクリームの取り上げ

CICAクリームに関して詳しくは、
この「元化粧品開発者がドクタージャルト シカペアクリームを成分解析、使用感レビュー」も是非ご覧ください。

CICA(シカ)は肌トラブルに対応

ツボクサ

CICAという名前は「傷」を意味するスペイン語の「cicatriz」を由来とする説や、ツボクサの学名「Centella Asiatica」を由来としている説があります。

いずれにしても、CICA化粧品は肌の傷やダメージ、肌トラブルに対応することコンセプトにした化粧品です。

そしてCICA化粧品には、ツボクサ由来の成分が配合されています。

ツボクサは昔から、肌の保護や薬としても用いられており、WHO(世界保健機構)も「21世紀の脅威的薬草」と認めています。

後ほど説明しますが、ツボクサ由来の成分には、高い抗炎症作用があるため、CICA化粧品の主な訴求成分となっています。

肌トラブルケアとして、ツボクサ由来成分が配合されたもの、これがCICA化粧品の正体です。

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・CICA化粧品は肌トラブルケアにフォーカスしている。

・CICA化粧品にはツボクサ由来成分が配合されている。

CICA化粧品のメイン成分

成分イメージ
著作者:Freepik

先ほどお伝えしたとおり、CICA化粧品にはツボクサ由来の成分が配合されています。

では、具体的にはどのような成分が配合されているのでしょうか。

主なものが以下の通りです。

  1. ツボクサエキス
  2. マデカッソシド
  3. アジアチコシド
  4. マデカシン酸
  5. アシアチン酸
  6. ツボクサ葉水

いろいろとありますが、すべてツボクサ由来の成分です。

簡単にまとめると、CICA成分として効果があるのが、

  1. マデカッソシド
  2. アジアチコシド
  3. マデカシン酸
  4. アシアチン酸

この4つの成分です。

そして、これらのCICA成分も含めて、いろいろと混ざったものがツボクサエキスと、ツボクサ葉水になります。

ここで注意していただきたいのが、ツボクサエキスとツボクサ葉水は同じように見えますが、成分濃度が違うという点です。

ツボクサエキスはその名の通り、ツボクサから抽出したエキスです。

一方、ツボクサ葉水はツボクサの葉を水蒸気蒸留したときに得られる水のことを言います。

水蒸気蒸留は簡単に言えば、水蒸気で植物等の有効成分を抽出する方法です。

この水蒸気蒸留を行うと、ツボクサ葉の成分は少量の油成分と、大量の水成分に分けられます。

ここで得られるツボクサ葉の少量の油成分が、水蒸気蒸留のメイン抽出物になります。

一方の大量の水成分は、ほとんどが水でその中にツボクサ葉の成分が少し入っています。

要するにツボクサ葉の油成分を抽出する際に出る、余分な水がツボクサ葉水の正体です。

ですので、ツボクサエキスと比べてツボクサ葉水は成分濃度が薄く、原料価格も安いです。

kazunari
kazunari

ツボクサ葉水配合!!などと大々的に書かれていたら少し注意した方がいいです。

memo

・マデカッソシド、アジアチコシド、マデカシン酸、アシアチン酸が主なCICA成分。

・ツボクサエキス、ツボクサ葉水にはこれらの成分が混ざって入っている。
・でも、ツボクサエキスとツボクサ葉水は別物で注意。

CICA成分の具体的な効果

効果実感イメージ

ではCICA成分は具体的には、どのような効果があるのでしょうか??

主には以下の効果が期待されます。

  1. 抗炎症
  2. 鎮静
  3. 抗酸化
  4. コラーゲン産生促進
  5. 抗菌
  6. 細胞修復
  7. 美白

いろいろとありますね。

CICA成分のマデカッソシド、アジアチコシド、マデカシン酸、アシアチン酸が様々な効果を発揮してくれます。

マデカッソシド
引用元:BIOCRICK LIFE SCIENCES

この中でも、マデカッソシドやアジアチコシドには、高い抗炎症作用が認められているため、CICA成分は特に荒れ肌ケアに有効とされています。

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・CICA成分はいろいろと効果があるが、抗炎症作用がメイン。

CICA化粧品は本当に効果ある?

疑問イメージ

では、実際にCICA成分が配合されているCICA化粧品は効果があるのでしょうか?

私の個人的な感覚では、

CICA化粧品はある程度の効果が期待できる。

と考えています。

なぜなら、多くのCICA化粧品にはCICA成分と併せて、ナイアシンアミドが配合されているからです。

ナイアシンアミドには、CICA成分と同じく肌荒れケアの効果があります。

このナイアシンアミドが、CICA化粧品の効果を下支えしてくれます。

もちろんCICA化粧品の効果を発揮するには、CICA成分の濃度が重要です。

しかし、CICA成分は原価の関係で高濃度の配合は難しく、一方で、ナイアシンアミドは割と高濃度の配合がしやすい成分です。

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CICA化粧品のナイアシンアミドは全成分表示の前方に記載されていることが多く、それなりの濃度が配合されていることが分かります。

そのため、CICA成分のおかげではないですが、CICA化粧品には一定の効果が期待できると考えています。

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・CICA化粧品はナイアシンアミドのおかげで、一定の肌荒れ効果が期待できる。

CICA化粧品の選び方

悩むイメージ
著作者:wayhomestudio/出典:Freepik

様々なCICA化粧品がありますが、どのようにCICA化粧品を選べばいいでしょうか?

私の考えは、ナイアシンアミドが大量に配合されているものを選ぶ、という結論に達しました。

本来はCICA成分が大量に配合されているものを選びたいですが、全成分表示からは判断ができません。

なぜなら、CICA成分は有効成分量が少ないツボクサ葉水以外は、基本的に1%を超えることはないからです。

なぜ1%という数字を出すかというと、化粧品の全成分表示は、配合量が1%を超える成分は多い順に記載し、1%以下の成分は順番は自由に決められる、というルールがあるからです。

ですので、1%以下で配合されるCICA成分は、全成分の記載順からは配合量の判断ができません。

一方、ナイアシンアミドは1%を超える量で配合される成分です。

ですので、全成分表示では多い順に記載され、全成分の最初の方に記載があれば、ナイアシンアミドが多く配合されている、ということが判断できます。

以上の点から、CICA成分の量の判断ができない以上、同じ抗炎症効果を持つナイアシンアミドの量で選ぶべきだという、結論に至りました。

そのため、ナイアシンアミドが全成分表示の中で、なるべく前の方にあるCICA化粧品を選びましょう。

およその目安としては、油分を含むクリームや乳液では7,8番目以内、油分を含まない化粧水の場合、5番目以内にナイアシンアミドがあると、それなりの量が期待できると思います。

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・全成分表示の中で、ナイアシンアミドが前の方にあるCICA化粧品を選べ!!

まとめ

今回はCICA化粧品について解説をしました。

ツボクサ由来の成分が配合されていますが、実際のところはナイアシンアミドがその効果を下支えしていることが多々あります。

CICA成分がどの程度配合されているかは、アイテムによって大きく異なると思いますが、このナイアシンアミドのおかげで、一定の抗炎症効果は期待できると思います。

肌荒れケアにCICAを取り入れたいと思っている方は、CICA成分と一緒にナイアシンアミドが配合されているかをチェックするのもおすすめです。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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