新しいスキンケア製品を試しても、効果を感じられないことはありませんか?
実は、それは感じられないのではなく、まだ効果を感じる段階ではない可能性があります。
化粧品の効果を感じるには、その効果によって継続的に使用すべき時間があります。
多くの方がこの効果実感までの時間について、勘違いされているかもしれません。
そこで、この記事でスキンケアの効果を実感するまでの時間について、詳しく解説したいと思います。
化粧品の効果の実感は2種類ある
まず、最初にお伝えしたいことは、化粧品の効果実感は大きく分けて2種類ある、ということです。
- 使ってすぐに実感できる効果
- 使い続けることで実感できる効果
この2つの効果をごちゃごちゃにしない様に注意が必要です。
使ってすぐに実感できる効果
使った直後に感じられる効果としては、
- 洗顔後の洗浄効果
- 洗顔後のツッパリ感
- スキンケア後のうるおい感
- スキンケア後のハリ感
- スキンケア後の保湿感
- スキンケア後の肌のすべすべ感/li>
などが一例として挙げられます。
これらの効果は当然ですが、1回使っただけも実感できます。
これらの効果は、化粧品自体を使うことでダイレクトに感じられるものですね。
使い続けることで実感できる効果
一方で、使い続けることで感じられる効果としては、
- 肌質の改善
- ニキビが抑えられる
- シワが薄くなる
- 肌自体が明るくなる
- シミが薄くなる
- 皮脂の分泌が抑えられる
などが一例として挙げられます。
これらは化粧品を使い続けることで、肌の状態が徐々に変わっていくことで、感じられる効果です。
肌状態は徐々に変わっていくので、それなりに時間が必要なのです。
期待する効果を混同しない
ここで気をつけていただきたいのは、みなさんが期待するのは
使ってすぐに実感できる効果ですか?
それとも使い続けることで実感できる効果ですか?
この2つの効果はしっかりと分けて考えないといけません。
なぜなら、本来は“使い続けないと実感できない効果”なのに、それを“使ってすぐに実感”しようとして効果を感じられず、その化粧品の本来の実力を誤解してしまうことがあるからです。
当然の様に思われるかもしれませんが、この誤解は非常に多くの方がされていると感じます。
口コミサイトでは、使ってすぐに美白効果やシワ改善効果を感じない、といった書き込みも見られますが、それは判断が早すぎます。
そのため、本来の化粧品の実力を知るには、期待している効果がどれくらいで感じられるかをちゃんと理解している必要があります。
・化粧品の効果実感は、早く感じられるものと時間がかかるものがある。
・自分の期待する効果は、どちらかをちゃんと理解する必要がある。
肌状態の効果を感じるまでの時間
化粧品の効果には、大きく分けて2つある事をお伝えしました。
その中で気になるのは、
“使い続けることで実感できる効果”は、一体どれくらい使い続ける必要があるのか?
ということだと思います。
その効果実感の時間には、“ターンオーバー”と“目的とする効果”が大きく関わってきます。
効果を感じるにはターンオーバーが必要
効果実感の時間と密接な関係にあるのが、ターンオーバーの時間です。
肌の外側にある表皮は、基底層、有棘層、顆粒層、角質層という4層から出来ていて、表皮の基底層にいる肌の細胞は、外側に押し出されていきます。
そして、最後は角質層に到達し、垢となって剥がれ落ちていくというサイクルを繰り返しています。
これが肌のターンオーバーです。
このように肌は日々生まれ変わっていくことで、私たちを乾燥や外的刺激から守ってくれます。
このように肌は日々細胞が入れ替わっていくので、継続使用による効果を実感するためには、古い細胞を排出し、ケアされた良い細胞で肌を満たしてあげる必要があります。
そして、肌の細胞が基底層から顆粒層にいる時間がおよそ2週間。
さらに外側の角質層にいる時間もおよそ2週間と言われているため、継続使用による効果実感の時間は、2週間または4週間とよく言われます。
2週間なのか、4週間なのかは、求める効果によって変わってきます。
効果実感にはターンオーバーが必要なので、2週間または4週間は継続使用が必要。
一般的な肌状態の効果は2週間
乾燥肌や荒れ肌のケアに関しての効果実感は、およそ2週間が目安と言われています。
なぜなら、これらの効果は一番外側の角質層の入れ替わりによって感じられ、この入れ替わりがおよそ2週間と言われているからです。
これらの効果は、比較的実感も得やすいと思います。
美白効果は4週間
一方で、「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」といった美白関連の効果は、4週間は必要です。
なぜなら、美白は表皮の一番下の基底層の細胞に働きかけることで発揮され、基底層から角質層までターンオーバーするにはおよそ4週間かかるためです。
美白効果を確認するための医薬部外品美白機能評価試験ガイドラインにおいても、試験期間は最低1か月以上を推奨しています。
シワ改善効果は2か月は見るべき
通常の効果は2-4週間とお伝えしましたが、シワ改善に関してさらに4週間、計2か月ほどは必要と考えられます。
なぜなら、シワ改善効果を確認するための抗シワ製品評価ガイドラインでは、試験期間は最低2か月以上を推奨しているからです。
できてしまったシワを改善するには、かなり時間が必要であることが分かります。
たしかに美白や肌荒れは、ターンオーバーしてしまえば改善しそうですが、シワは肌のクセみたいなものなので、改善にはより時間がかかるのは何となくイメージつきますよね。
シワの改善メカニズムについては、別の記事で詳しくお伝えしていますので、こちらもご覧ください。
シワの改善に関して詳しくは、
この「シワ改善成分はどれいい?元化粧品開発者が徹底比較&おすすめ成分指南!」も是非ご覧ください。
効果実感に必要な時間のまとめ
それぞれの効果実感に必要だと思われる時間は、以下の通りです。
あくまで目安ですが、こちらの時間を参考にしていただき、あまりに早く”効果が無い”と判断してしまわない様にしていただきたいです。
効果をしっかりと実感するには
化粧品を使い続けることで感じられる効果は、およそ2週間から長いと2か月ほどかかえるとお伝えしました。
せっかく時間をかけて使い続けたのに効果を実感できない、と結構ショックが大きいかと思います。
そういったことをなるべく少なくするため、効果をしっかりと実感するためのコツみたいなものをお伝えします。
それが以下の3点です。
- アイテムはコロコロ変えない。
- 有効成分は揃えて使う。
- ケチらずにちゃんと適量つかう。
それぞれ詳しくお伝えします。
アイテムはコロコロ変えない
使ってるアイテムはコロコロ変えるのはおススメしません。
なぜなら、化粧水や乳液、クリームなどをそれぞれバラバラに変えてしまうと、効果を感じてもどのアイテムのおかげかよく分からなくなってしまうからです。
また、逆に効果を感じられなくても、どれが原因か分からなくなってしまいます。
そのため、新しいアイテムを追加する場合は、他のアイテムはそのまま使い続けた方が、効果実感が分かりやすくなります。
製品タイプや有効成分は揃えて使う
目的とする効果に関する製品タイプや有効成分は、ケアの中で揃えると効果的です。
例えば、製品タイプを揃える場合、化粧水からクリームまでのアイテムを全て、高保湿タイプにすれば、乾燥肌ケアの効果は高まります。
また、有効成分を揃える場合、化粧水からクリームまでのアイテムを全てをシワ改善の有効成分である“ナイアシンアミド”を配合した医薬部外品にすれば、シワ改善の効果は高まります。
有効成分であるナイアシンアミドの合計塗布量が多くするねらいです。
このように目的とする効果に絞ってアイテムを揃えることで、効果実感はより期待できるようになります。
ケチらずにちゃんと適量使う
化粧品はケチらずにちゃんと適量使っていただきたいです。
なぜなら、適量使わないとそもそもの化粧品の効果が発揮されなかったり、有効成分の肌への塗布量が減ってしまう場合があるからです。
いくら高級なスキンケアアイテムを使っていても、それを適量使わなければ、適量使うプチプラアイテムに敵いません。
ですので、しっかりと効果実感を得るためには、化粧品は適量をちゃんと使うことを心がげてください。
肌の異常を感じる時はすぐに使用をやめる
スキンケアの効果を実感するには、時間がかかるとお伝えしました。
ですが、肌の赤みや刺激といった異常を感じる場合は、すぐに使用をやめてください。
赤みや刺激は異常のサイン
化粧品はあくまでも肌に穏やかな作用を及ぼすものです。
赤みや刺激が出てしまうのは、異常事態です。
「効果を実感するまで使い続けないと」、と無理して使うのは、肌トラブルのリスクを高めてしまいます。
どうしても人によって肌に合う、合わないは出てしまいます。
新しく使うアイテムは少し、注意して使っていただきたいです。
異常のサインを感じたら、無理して使い続けずに、速やかに使用を中止してください。
すぐできたニキビは例外
ただし、ニキビの場合は、新しいアイテムが原因ではない可能性もあります。
なぜなら、ニキビができるにはそれなりに時間がかかるためです。
ニキビの発生は、
- 毛穴が詰まる
- 毛穴に皮脂が溜まる
- アクネ菌が溜まった皮脂をエサにして増殖する
- 増殖したアクネ菌が出す酵素が皮脂を分解し、遊離脂肪酸が作られる
- 遊離脂肪酸が炎症を起こして、ニキビとなる
というメカニズムで起こるので、多少時間がかかります。
なので、もしアイテムを変えてすぐにニキビができた場合、それはアイテムを変える前からすでに肌の奥でニキビ予備軍が出来ていると考えるのが普通です。
以上の理由から、すぐできたニキビの場合は、新しいアイテムが原因とは考えにくいです。
口コミでは、使ってすぐにニキビができた、という理由で評価を下げているものも見られるので、それは化粧品がかわいそうだと思います。
まとめ
今回は、化粧品の効果実感までの時間について解説しました。
本記事のまとめは以下の通りです。
以上の点を、理解していただき、満足度の高いスキンケアをしていただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。