今回は根強い人気の医薬部外品の化粧水で、成分解析と使用レビューをします。
それが、こちらのタイムシークレット ミネラル 薬用ローションです。
今回はこちらのローションの実力を、元化粧品開発者の視点で徹底的に調べてみました。
購入を考えている方は、参考にしてみてください。
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションの特徴
まずは、簡単にタイムシークレット ミネラル 薬用ローションの特徴をお伝えします。
医薬部外品のローション
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションは、ナイアシンアミドとグリチルリチン酸ジカリウムが有効成分の医薬部外品です。
ナイアシンアミドはビタミンB3の一種で、シワ改善と美白の2つの効果が認められている成分です。
近年、非常に多くの医薬部外品に採用され、人気の高い成分の一つであると言えます。
もう一つのグリチルリチン酸ジカリウムは、甘草という生薬から抽出される成分で、抗炎症作用を持っています。
化粧品では肌荒れ防止目的で配合され、長年使用されている実績ばっちりの成分です。
浸透設計
保湿成分の浸透を促進する成分を配合し、保湿力の向上を図っています。
様々な美容成分と無添加成分
保湿成分として種々の植物エキスとヒアルロン酸が配合されています。
また、逆に7種類の成分に関しては、無添加となっています。
LIPS こだわりアワード受賞
LIPS こだわりアワード ベストコスメ2023上半期の化粧水部門で2つの受賞をしています。
透明感ケア賞では1位、年齢肌ケア賞ではも2位を獲得していて、2023年上半期では非常に評価の高い化粧水の一つと言えます。
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションの成分解析
では、タイムシークレット ミネラル 薬用ローションの成分解析をしていきます。
以下が、全成分表示です。
〈有効成分〉ナイアシンアミド、グリチルリチン酸ジカリウム、〈その他の成分〉海藻エキス(1)、クミンエキス、ドクダミエキス、ローズマリーエキス、ローズマリー油、ヒアルロン酸ナトリウム(2)、ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液、グリシン亜鉛、パントテン酸カルシウム、ヨクイニンエキス、ツボクサエキス、精製水、L-セリン、1,3-ブチレングリコール、1,2-ペンタンジオール、グルコン酸銅、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、グリセリン脂肪酸エステル、キサンタンガム、モノラウリン酸ポリグリセリル、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム液、クエン酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム
こちらの成分情報を基に、特徴的な成分などをピックアップしていきたいと思います。
大人気のナイアシンアミドを配合
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションの主役は、やはりナイアシンアミドです。
ビタミンB3の一種で、抗シワ成分としては最もメジャーな成分です。
肌の構造維持に重要なコラーゲンの生成を高める働きがあります。
さらにメラニン生成抑制による美白の効果もあるため、ここ数年でめちゃくちゃ使われる成分になっています。
そして重要なのは、ナイアシンアミドの効果が期待できる配合量になっています。
なぜならナイアシンアミドは医薬部外品の有効成分として配合されているからです。
医薬部外品の有効成分というのは、その効果が科学的に根拠がある量を配合しなければならいルールが決められています。
そのため、正確な配合量はもちろんわかりませんが、確実に効果が期待できる量が配合されていると言えます。
ナイアシンアミドが有効成分なので、シワと美白への効果がしっかり期待できる。
肌荒れケアに嬉しいグリチルリチン酸ジカリウムも配合
ナイアシンアミドに隠れがちですが、グリチルリチン酸ジカリウムも有効成分として配合されています。
グリチルリチン酸ジカリウムは抗炎症作用があり、古くから医薬部外品の有効成分として採用されている実績があります。
肌荒れケアの有効成分と言えば、グリチルリチン酸ジカリウムが最もメジャーです。
こちらも医薬部外品の有効成分なので、当然効果が期待できる配合量になっています。
そのため、ナイアシンアミドと合わせることで、肌荒れを抑えて肌調子を整えながら美白して、さらにシワも改善してくることになります。
お肌の様々な悩みを結構カバーしてくれる効果ですね。
グリチルリチン酸ジカリウムとナイアシンアミドの併用で、肌悩みへ多角的にアプローチしてくれる。
CHDの配合が特徴的
浸透促進の目的でCHDという成分が配合されています。
これは成分名称ではシクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールのことで、水に溶けるオイルと言われるような少し特殊な成分です。
水とも油ともなじみやすく、両者の中間ぐらいの性質を持っています。
そのため、水に溶ける成分(水溶性成分)の肌への浸透性を高めてくれます。
少し詳しく説明すると、水溶性成分は油溶性成分よりも角層の浸透性が低いのですが、このCHDは水溶性成分となじみながら、油溶性成分のように角層へ浸透していく働きをします。
油に近い性質のCHDが水溶性成分を角層へ連れて行ってくれるイメージです。
この働きによって、浸透促進効果が発揮されます。
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションには、植物エキスなどの水溶性の美容成分が様々配合されているので、CHDが効果的に働いてくれそうです。
また、オイルに近い感触なので、水溶性成分の水っぽいべたつきを抑え、使用感を向上させる働きも期待されます。
水溶性成分が多いローションでは、CHDの浸透促進の効果が期待大。
保湿剤はさっぱりめ
ローションのしっとり感の基本となる保湿剤は、さっぱりとしたものを選ばれている印象です。
保湿剤は以下の成分です。
- 1,3-ブチレングリコール
- 1,2-ペンタンジオール
どちらもジオール系と呼ばれる保湿剤で、割とさっぱりした感触になっています。
保湿剤の王道はグリセリンですが、このローションには配合されていません。
グリセリンはアクネ菌の餌になると言われることもあり、それを懸念して配合していないのかもしれません。
ただ、グリセリンはしっとり感が高く、ジオール系だけでは少し保湿感に物足らなさを感じる可能性もあります。
しっとりとさっぱりで言うと、さっぱり系のローションに仕上がっていると考えられます。
この辺りは、実際に触ってみてその感触を確かめてみたいと思います。
ジオール系の保湿剤がメインで、保湿感はさっぱりとしていると思われる。
成分解析まとめ
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションの成分解析をした結果、以下の結論となりました。
主役の有効成分で、シワ改善、美白、肌荒れケアができ、さらにCHDが美容成分の浸透を促すため、効果の期待感が高い組み合わせになっています。
保湿剤がさっぱりめなので、保湿力という観点では若干控えめに感じました。
べたつきなどが気になりやすい方は、逆に適度な保湿感になるかもしれません。
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションの使用感レビュー
では、実際の使用感はどんな感じか見てみましょう。
まずは手で直接触ってみて、ローションの性状を見てみます。
粘度はほとんど感じず、しゃばしゃばでさっぱりとした感触です。
増粘剤としてキサンタンガムが配合されていますが、ほんの少しの粘性を付与しているようです。
では、コットンでパッティングして、使用感を見てみます。
パッティング時はさっぱりとした感触で、心地よく使えました。
なじませていくと、徐々に保湿剤由来と思われる、しっとりとした残り感が現れてきます。
このしっとり感が予想以上に強く感じられました。
成分解析では、保湿剤がジオール系でさっぱりめな感触だと予想しました。
しかし、実際に使ってみるとそんなことはなく、どちらかというとしっとり系な仕上がりになりました。
おそらく、ジオール系の保湿剤がかなり多く配合されていると思います。
ただ、その割にはべたつきがそこまで感じられませんでした。
このことから、水に溶けるオイルCHDがバランスよく配合され、ジオール系保湿剤のべたつきを軽減していると考えられました。
予想に反してかなりしっとりとした仕上がりで、保湿力は高く感じられました。
・ジオール系保湿剤の感触が特徴的。
・かなりしっとりするが、意外とべたつきは抑えられている。
まとめ
タイムシークレット ミネラル 薬用ローションの成分解析と使用レビューをしてみました。
成分解析と使用感レビューの結果、価格を踏まえて総合評価をします。
総合評価
ナイアシンアミドとグリチルリチン酸ジカリウムで、シワ改善、美白、肌荒れケアができる点が最大の特長と言えます。
そして、CHD(シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール)が、浸透促進や感触向上の目的で配合されているようでした。
実際の使用感としては、さっぱりとした軽い感触ではありますが、使用後の仕上がりは思った以上にしっとり感が強く出ていました。
2つの有効成分を配合し、使用感でも高い保湿感を感じられるため、2,000円以下の価格はコスパに優れたアイテムだと言えます。
こんな人におすすめ
成分だけで見ると、若い方や男性に好まれる化粧水に見えますが、このしっとり感はもう少し上の年代の方にも適していると感じました。
ただ、冬場などはすべての方に保湿をしっかりしていただきたいので、以下のような方におススメしたいです。
コスパが高いアイテムですので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
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