今回はコーセー コスメデコルテのクリームの成分解析と使用レビューをします。
それが、こちらのリポソーム アドバンスト リペアクリームです。
このクリームは名前の通り、コーセーの得意とするリポソームの技術をふんだんに活かされており、非常に高い評価を得ています。
その証拠に、美容雑誌や美容系HPの多数のランキングで受賞をしており、なんと71冠を達成しています。
百貨店のクリーム売り上げも1位を記録しており、非常に期待が膨らむクリームになっています。
ただ非常に高い評価はされていても、購入前には配合成分や使用感をしっかりとチェックしたいと思いませんか??
そこで、このコスメデコルテのクリームの成分解析や使用レビューを通じて、真の実力を調べてみました。
この記事で、コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアクリームの特徴が良く分かると思いますので、最後までご覧ください。
コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアクリームの特徴
まずは、簡単にコスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアクリームの特徴をお伝えします。
ナイト多重層バイオリポソーム配合
コスメデコルテの最大の特徴と言えば、もちろんリポソームの配合です。
リポソームはざっくり言うと、何層もあるカプセルで電子顕微鏡で見ると玉ねぎ状に見えます。
リポソームは肌の構造と似ていることから、肌との親和性が高く、肌馴染みが非常に良いです。
肌の上にリポソームを塗布すると、肌と似た構造を作ることも確認されています。
これによって、バリア機能の補強効果が期待されます。
また、カプセルの中には美容成分を抱え込ませることができ、美容成分の浸透を促進する働きもあります。
このようにリポソームはとても魅力的な技術ですが、実は化粧品に安定に配合するのは難しいと言われています。
しかし、コーセーはリポソーム研究に注力し、化粧品へのリポソームの安定配合を可能としました。
この成果によって、コスメデコルテのリポソームブランドが誕生しました。
そしてこのアドバンスト リペアクリームには、1回の使用量としての1gあたりに1兆個のリポソームが配合されています。
1兆個はすごい量ですね。
リポソームの効果をしっかりと出そうとしているのが感じられますね。
さらに美容液に配合されていた多重層バイオリポソームを、クリーム用にナイト多重層バイオリポソームにアレンジされています。
コーセーのリポソーム技術が、ふんだんに活かされている1品になっています。
リポソームに関して詳しくは、
この「【元化粧品開発者が解説】リポソームとは??どんな効果があるの??」も是非ご覧ください。
ヒプジェネフィクサー配合で+3時間睡眠後の肌に
アドバンスト リペアクリームには、夜のパワータイムに睡眠中の美を高める、ヒプジェネフィクサーが配合されています。
ヒプジェネフィクサーはシャルドネエキスと甘草葉エキス、グリセリンの組み合わせで構成されています。
ナイト多重層バイオリポソームと併せて、まるで3時間余分に睡眠した後のような肌を訴求しています。
現代の睡眠不足がちな女性にフォーカスした面白いコンセプトです。
エモリエントオイルが2.6倍に
アドバンスト リペアクリームは、既存品と比較してエモリエントオイルが2.6倍になっています。
エモリエントオイルとは、皮膚からの水分蒸散を抑えてうるおいを保ち、皮膚を柔らかくする効果を持つオイルのことを言います。
このエモリエントオイルの働きによって、クリームとしての効果が発揮されます。
このアドバンスト リペアクリームでは、既存品と比較してエモリエントオイルが2.6倍になったことで、クリームとしてのパワーアップも期待できます。
ただ、オイルが単純に増えると、べたつきや油っぽさが増え、使い心地が悪くなってしまうことがあります。
使用レビューでは、このテクスチャーについてもしっかり見てみたいと思います。
豊富な美容成分を配合
アドバンスト リペアクリームには、先ほどお伝えしたヒプジェネフィクサーやエモリエントオイル以外にも様々な美容成分が配合されています。
豊富な美容成分によって、肌への期待感も高まります。
これらの成分も、ナイト多重層バイオリポソームの働きでより効果的に肌へ届けられていると考えられます。
個人的にはシロキクラゲエキスが好きで、気になっています。
コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアクリームの成分解析
コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアクリームの成分解析をしていきます。
以下が、全成分表示です。
水・BG・水添ポリデセン・グリセリン・メドウフォーム油・水添レシチン・ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン・セテアリルアルコール・アデノシン・アルギニン・エクトイン・カンゾウ葉エキス・シラカンバ樹液・シロキクラゲエキス・チャ葉エキス・テンニンカ果実エキス・トコフェロール・ヒアルロン酸ジメチルシラノール・ヒドロキシプロリン・ブドウ果実エキス・EDTA-2Na・オレイン酸フィトステリル・カルボマー・キサンタンガム・コハク酸・コハク酸2Na・ジメチコン・ステアロイルメチルタウリンNa・フィトステロールズ・ベヘニルアルコール・ポリグリセリン-3・マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル・ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン・ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)・水酸化Na・水添ポリイソブテン・フェノキシエタノール・香料
こちらの情報を基に、特徴的な成分などをピックアップしますね。
化粧品では配合量が1%を超える成分は、配合量順に記載されるのルールなので、それなりに成分の多い少ないが分かります。
それ以外にもいくつかルールがあり、これらのルールを考慮することで、表示成分からも色々な情報が分ります。
全成分表示の見方が分かると、結構面白いですよ。
そんなに複雑なルールではないので、覚えてみてはいかがでしょうか。
化粧品の全成分表示に関して詳しくは、
この「【元化粧品開発者が解説】化粧品パッケージの成分表示の見方とは?」も是非ご覧ください。
リポソームの配合量はやはりかなり多い
このクリームの主役はもちろんリポソームです。
そのリポソームは、おもに水添レシチンで作られています。
水添レシチンは、水に馴染みやすい部分が1つ、油に馴染みやい部分が2つ、という特徴的な構造をしています。
この特徴的な構造によって、リポソーム特有の多重膜のカプセルが作られます。
そこに安定性の向上などの目的で、フィトステロールが少量添加されます。
そして、全成分表示で水添レシチンを見てみると、6番目に記載されています。
おそらく8番目に記載のセテアリルアルコールまでが、1%を超える成分と思われるので、水添レシチンの配合量は数%になると思います。
これは水添レシチンとしては、かなり配合量が多く、その分リポソーム自体の数も多くなります。
1gあたり1兆個のリポソーム配合を謳っていますが、いまいちピンとこない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
安心してください、しっかりと大量にリポソームは配合されています。
このことから、リポソームはただ配合されているだけでなく、しっかりと効果を出すための量が配合されていると言えます。
リポソームを十分に楽しめるクリームになっていますね。
水添レシチンの配合量が多く、リポソームがたっぷりと入っていることが分かる。
濃厚な感触のオイルがメイン
配合量1%を超えるオイル成分は以下のものだと思われます。
- 水添ポリデセン
- メドウフォーム油
- ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン
- セテアリルアルコール
水添ポリデセン、メドウフォーム油がエモリエントオイル。
ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンはシリコーンオイル。
セテアリルアルコールが固形のオイルです。
配合量から、メインのオイルはエモリエントオイルだと分かります。
エモリエントオイルの水添ポリデセン、メドウフォーム油はどちらも粘度が高めのオイルです。
上品なコク感を感じられながらべたつきにくく、高級ラインのアイテムにピッタリのオイルです。
しっかりと肌からの水分蒸散を防いでくれると思います。
これらエモリエントオイルの使用感をさらに、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンのさらっとした感触で整えています。
オイルの構成はシンプルで種類は多くありませんが、しっかりと考えられた配合になっていると思いました。
一番配合量の多い水添ポリデセンは、私も好きでよく使っていました。
少し原価が高いですが、良い使用感です。
メインのオイルは水添ポリデセン、メドウフォーム油でシンプルだが、上品な使用感でエモリエント効果が期待できる。
クセのあるオイルでクリームをさらにパワーアップさせている
配合量はめちゃくちゃ多くはないですが、隠し味のようにクセのあるオイルが配合されています。
それが以下の2つです。
- マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル
- ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)
この2つは粘ちょうなオイルで、そのままだとべたっとしてクセが強い特徴があります。
ただ、これらを適量を配合すると、程よい膜感やしっかりとした保湿感が得られます。
水添ポリデセンやメドウフォーム油などの、多く配合されるオイルのエモリエント効果を底上げしてくれます。
そのため、これらの少しクセのあるオイルが配合されることで、クリームとしての性能がさらに高められていると考えられます。
このクセが隠し味となって、クリームの感触を良くしてくれています。
クセのあるオイルの適量配合で、クリームの性能をさらに引き上げている。
美容成分はシロキクラゲエキスが面白い
先ほどお伝えしましたが、アドバンスト リペアクリームには多くの美容成分が配合されています。
その中でも個人的には、シロキクラゲエキスが面白いなと思いました。
シロキクラゲは世界三大美女の楊貴妃が美容に使用したと言われており、そこから抽出されたエキスがシロキクラゲエキスになります。
大きな特徴としては、ヒアルロン酸と同等以上に多くの水を抱え込み、水に溶かすと粘ちょうな液体になります。
ですが、塗り伸ばしていき乾くと、べたつかずしっとりとすべすべした感触になり、保湿感と非常に上品な肌触りに仕上がります。
馴染み後の使用感がとても上品で、私もお気に入りの成分でした。
様々なオイルで油膜感がしっかり出るなかで、みずみずしいしっとりとした膜感もプラスしていると思います。
シロキクラゲエキスがみずみずしい上品なしっとり感をプラスしている。
成分解析まとめ
アドバンスト リペアクリームの成分解析をした結果、以下の結論となりました。
アドバンスト リペアクリームの主役は、なんといってもリポソームです。
リポソームの主成分である水添レシチンがふんだんに配合されているので、リポソームの効果もかなり期待が持てます。
そして、高級ラインとしてふさわしい油剤や美容成分も配合されており、クリームとしてのポテンシャルは非常に高いと感じました。
リポソームはもちろん、それ以外の成分にも十分なこだわりを感じられました。
コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアクリームの使用感レビュー
では、実際の使用感はどうでしょうか。
使ってみたレビューをまとめます。
まずは、手の甲で使用感を見てみます。
塗り伸ばしすと、高級感のあるコクを感じながら広がっていきます。
伸びが良く少量でもかなり、広範囲に塗ることができます。
馴染んでくると、独特の膜感が現れてきます。
柔らかい膜感で、肌を優しく包み込んでくれる感触です。
馴染んだ後は、柔らかい膜感がもう少ししっかりとしてきます。
少しハリ感を感じる柔軟な膜感で、リフトアップ効果が期待されます。
また、肌表面はすべすべな感触になり、スキンケアの満足感を高めてくれます。
とても上品な仕上がり感で、使っていて心地よさを感じました。
リポソームの感触も、良い感じで出ていると思います。
手の甲では、膜感や仕上がりの肌表面の感触に意識がいきがちでしたが、顔で使ってみると、肌が柔らかくなる感触をしっかりと感じられました。
頬の柔らかさが気持ちよかったです。
また、香りは洗練されたスッキリとした香調で、使い終わると強すぎない程よい香りに包まれ、リラックスさせてくれました。
使い始めから仕上がりまで、レベルの高いテクスチャーが続き、コスメデコルテのブランド力の高さを感じさせる出来になっていると思いました。
値段に見合った上質なクリームではないでしょうか。
・高級感のあるテクスチャーで使い心地が非常に良い。
・上品な膜感が残り、肌の柔らかさやハリ感を感じられる。
総合評価
コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアクリームの成分解析と使用レビューをしてみました。
・リポソームがとにかく高配合。
・オイルや美容成分も保湿力が高い。
・柔らかくハリのある肌に仕上がり、とても心地よい使用感。
リポソームがふんだんに配合され、オイルや美容成分にもこだわりが見られる処方だと思いました。
使用感もとても高級感があり、塗布後の仕上がりが非常にレベルが高く、コーセーの本気度が感じられました。
・値段はそれなりに高い。
デメリットを挙げるとしたら、価格が少し高くリピートしにくい点です。
めちゃくちゃ高いわけではないですが、気軽に手が出せるほどでもないんですよね。
ただ、ちょっと奮発して使い続ける価値がこのクリームにはあると思います。
高価格帯のアイテムはコスパが良くないのですが、このクリームは十分価格に見合った成分やテクスチャーだと言えます。
このクリームだったら満足感が高く、自信を持っておススメできます。
年齢を重ねてきて、プチプラアイテムでは少し物足らなさを感じた方におススメですね。
プチプラアイテムでは、なかなかこの感動は味わえないかと思います。
そのほかのスキンケアアイテムもレビューしています。
この「【元化粧品開発者視点】いろんなプチプラ基礎化粧品を解析、レビューしてみた」も是非ご覧ください。