今回は少し名前がかわいいスキンケアアイテムの成分解析と使用レビューをします。
![乾燥さん手に持つ](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さん手に持つ.jpg)
それが、こちらの乾燥さん 薬用しっとり化粧液です。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
“乾燥さん”という名前がかわいいですよね。
後ほどお伝えしますが、化粧水、美容液、乳液という3in1の効果を兼ねるため、”化粧液”という名前になっているようです。
今回はこちらの化粧液の実力を見てみたいと思います。
この記事で乾燥さん 薬用しっとり化粧液の特徴が良く分かると思います。
最後までご覧ください。
乾燥さん 薬用しっとり化粧液の基本情報
![乾燥さん本体](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さん本体.jpg)
まずは、乾燥さん 薬用しっとり化粧液の特徴などを簡単にまとめてお伝えします。
![化粧液説明](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/化粧液説明.jpg)
最初にお伝えしましたが、このアイテムは化粧水、美容液、乳液の役割を兼ねるため化粧液という名前になっています。
化粧液という役割を果たすため、様々な成分が配合されています。
![乾燥さん配合成分](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さん配合成分.jpg)
乾燥さん 薬用しっとり化粧液は医薬部外品なので、有効成分としてナイアシンアミドとグリチルリチン酸ジカリウムが配合されています。
![乾燥さんケア内容](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さんケア内容.jpg)
これらの有効成分の配合によって、シミ、ニキビの予防、シワの改善への効果が期待されます。
さらに、乾燥ケアのために、ヒト型セラミド、アミノ酸、ワセリンも配合されています。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
有効成分の効果+乾燥ケアによって、多くの肌トラブルに対応していますね。
230mLと比較的内容量が多く、1650円という価格でコスパが高いのも特徴のひとつです。
![](https://arasalife.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
乾燥さん 薬用しっとり化粧液の成分解析
![調査イメージ](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2022/10/調査イメージ.jpg)
では、乾燥さん 薬用しっとり化粧液の成分解析をしていきます。
以下が、全成分表示です。
ナイアシンアミド*、グリチルリチン酸ジカリウム*、1,3–ブチレングリコール、濃グリセリン、ジグリセリン、グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液、エデト酸二ナトリウム、トリメチルグリシン、ポリエチレングリコール4000、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、2–エチルヘキサン酸セチル、天然ビタミンE、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ワセリン、水素添加大豆リン脂質、フィトステロール、ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン、N–ステアロイルジヒドロスフィンゴシン、N–ステアロイルフィトスフィンゴシン、ステアロイルオキシヘプタコサノイルフィトスフィンゴシン、水酸化カリウム、フェノキシエタノール、グリセリンモノ2–エチルヘキシルエーテル、バクモンドウエキス、デキストリン、精製水、加水分解ヒアルロン酸、シロキクラゲ多糖体、タウリン、塩酸リジン、DL–アラニン、L–ヒスチジン塩酸塩、L–アルギニン、L–セリン、L–プロリン、L–グルタミン酸、L–スレオニン、L–バリン、L–ロイシン、グリシン、アラントイン、L–イソロイシン、L–フェニルアラニン*は「有効成分」、無表示は「その他の成分」
こちらの情報を基に、特徴的な成分などをピックアップします。
乾燥さん 薬用しっとり化粧液は医薬部外品のため、成分表示が“有効成分”と“その他の成分”に分かれて記載されます。
また、化粧品と異なり成分濃度順に記載されないため、少し解析が難しいですが、できるだけ処方の特徴をお伝えしたいと思います。
化粧品と医薬部外品でかなり成分表示のルールが異なるので、気になる方は成分表示についてまとめた以下の記事もご覧ください。
化粧品の全成分表示に関して詳しくは、
この「【元化粧品開発者が解説】化粧品パッケージの成分表示の見方とは?」も是非ご覧ください。
有効成分は人気と実績のある2種類が配合
![有効成分イメージ](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/11/粉.jpg)
乾燥さん 薬用しっとり化粧液は医薬部外品のため、有効成分が配合されています。
それが、ナイアシンアミドとグリチルリチン酸ジカリウムです。
ナイアシンアミドはビタミンB3の一種で、最近非常に人気の成分のひとつです。
なぜなら、ナイアシンアミドには美白と抗シワの二つの効果が医薬部外品で認められているからです。
それに加え、肌荒れ予防や保湿効果などもあり、多くの肌悩みにアプローチできる成分となっています。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
多くの化粧品や医薬部外品で、ナイアシンアミドが配合されるようになってきました。
もう一つの有効成分グリチルリチン酸ジカリウムは、昔から有効成分として配合されている実績豊富な成分です。
甘草(カンゾウ)という生薬から抽出され、抗炎症作用が主な効果です。
この抗炎症作用によって、肌荒れやニキビを予防してくれます。
このグリチルリチン酸ジカリウムのメリットは、
強力な抗炎症作用を有しながら安全性が高く、これまで多くの医薬部外品に配合されてきた
という肌への実績の高さです。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
安全性の観点では、長年の使用実績はとても重要です。
そして、これらの成分が医薬部外品の有効成分であることがとても重要です。
医薬部外品の有効成分は、標榜する効果をちゃんと発揮できる濃度を配合しなくてはいけないルールになっています。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
医薬部外品の”その他の成分”や、化粧品の成分はごく少量の配合でもいいので、この点が非常に大きな違いになっています。
そのため、これらの有効成分のおかげで抗シワ、美白、ニキビ予防の効果がしっかりと期待できると言えます。
ナイアシンアミドとグリチルリチン酸ジカリウムが有効成分として配合されているため、肌への効果がちゃんと期待できる。
保湿成分が豊富に配合されている
![多価アルコールイメージ](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/06/多価アルコールイメージ.jpg)
乾燥さんという名前だけあって、保湿剤は豊富に配合されています。
配合されている保湿剤は以下のとおりです。
- 1,3–ブチレングリコール
- 濃グリセリン
- ジグリセリン
- グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液
- トリメチルグリシン
- ポリエチレングリコール4000
1,3–ブチレングリコール、濃グリセリンは非常にオーソドックスな保湿剤で、化粧液の基本的な保湿の役割を担っています。
そして、そこに特徴的な保湿剤がプラスされ、乾燥さん特有の保湿力を出しているようです。
ジグリセリンやグリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液は濃厚なテクスチャーで保湿力を高めてくれます。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
少し原価は高いですが、保湿力が高いわりにべたつきにくいので、非常に優秀な保湿剤です。
また、トリメチルグリシン、ポリエチレングリコール4000は固体の保湿剤で、べたつきのないテクスチャーや保湿の膜感を出してくれます。
また、保湿剤の分類ではないですが、多数のアミノ酸やシロキクラゲ多糖体も配合されており、これらもうるおいを保つ役割を担っています。
このように様々な保湿剤を組み合わせることで、高い保湿力と良好なテクスチャーを作り出します。
様々な保湿剤を組み合わせて、乾燥さんの高い保湿力がつくられている。
うるおいを閉じ込めるオイルを配合
![液状油](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2023/07/液状油.jpg)
うるおいを与える保湿剤だけでなく、うるおいを閉じ込めるためのオイルも配合されています。
乾燥さん 薬用しっとり化粧液に配合されているオイルは以下の通りです。
- ワセリン
- 水素添加大豆リン脂質
- フィトステロール
- ヒドロキシステアリルフィトスフィンゴシン
- N–ステアロイルジヒドロスフィンゴシン6
- N–ステアロイルフィトスフィンゴシン
- ステアロイルオキシヘプタコサノイルフィトスフィンゴシン
配合割合の多いメインのオイルはワセリンだと考えられます。
![ワセリン](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/ワセリン.jpg)
ワセリンは肌の上に膜を作り、水分の蒸散を防いでくれます。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
基本的なペースト状のオイルですが、水分蒸散の抑制効果はしっかりとあります。
その他のオイル成分は肌に存在する成分やその類似の成分で、肌との親和性が高く、肌バリア機能を向上させる特徴があります。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
“スフィンゴシン”が付いた成分はセラミドのことを指します。
これらの成分は原価がかなり高いので、そこまで配合量は多くないと思いますが、ワセリンをサポートしてくれていると思います。
ただ、この化粧液の外観はほとんど白濁していないため、オイルの量はさほど多くないと思われます。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
オイルの量が多いと、乳液やクリームのように白くなります。
そのため、オイル自体のうるおいを閉じ込める力は、乳液ほどは期待しない方が良いです。
乳液の役割も果たすと訴求していますが、それには少し物足りないと思います。
うるおいを閉じ込めるオイルが配合されているが、配合量はそこまで多くなく、乳液の効果は控えめ。
成分解析まとめ
乾燥さん 薬用しっとり化粧液の成分解析をした結果、以下の結論となりました。
ふたつの有効成分と豊富な保湿剤で、肌を健やかに保ってくれます。
特に保湿剤はかなりいろいろと配合されているので、保湿力はかなり高いことが成分表示からもわかります。
うるおいを閉じ込めるオイルも配合されていますが、配合量はそこまで多くなさそうでした。
乳液も兼ねるとのことですが、乳液としての役割は少し物足りないと思います。
以上のことから、乳液の役割も少し兼ねた保湿力の高い化粧水であると結論付けました。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
化粧水としての保湿力は抜群ですが、乳液としてのうるおいを閉じ込める力は少し物足りなさそうなので、化粧水として使うのが良さそうです。
![](https://arasalife.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
乾燥さん 薬用しっとり化粧液の使用感レビュー
![乾燥さん使い始め](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さん使い始め.jpg)
では、実際の使用感はどうでしょうか。
使ってみたレビューをまとめます。
![乾燥さん出した時](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さん出した時.jpg)
化粧液という分類なので、コットンは使わずそのまま手の甲で使ってみます。
とろっとした性状で、化粧水よりは垂れにくいですが、多いとさすがに垂れてきます。
![乾燥さんのばし](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さんのばし.jpg)
とろみがあるおかげで、するっとノビていきます。
少しなじませていくと、保湿剤由来のしっとり感がどんどん現れてきます。
なじみ切る前からすごい保湿感を感じられます。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
これまで使ってきたどのアイテムよりも強力なしっとり感でした。
![乾燥さんなじませる](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さんなじませる.jpg)
強力な保湿感がありますが、意外となじみは遅くないです。
濃密なしっとり感を残しながら、べたつかず上品になじんでくれます。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
ここまでしっとり感が強いと、べたつきも感じやすいのですが、とても上手く抑えられています。
![乾燥さんなじませ後](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/01/乾燥さんなじませ後.jpg)
なじんだ後も、もちろんしっとり感が残り続けます。
オイルは配合されていますが、油膜感はあまり感じません。
やはり乳液ほどの水分蒸散抑制効果はなさそうです。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
化粧液与えたうるおいを逃さないように、クリームなどでフタをしてあげたほうが効果的です。
“乾燥さん”の名の通り、うるおいを与える保湿力はかなりのものでした。
ただ、美容液や乳液を兼ねるほどのオイルの保護膜は感じられませんでした。
そのため、高保湿な化粧水として使うのがおススメだと思いました。
・保湿力が非常に高い一方で、オイルにより守られる感じは控えめ。
・テクスチャーはしっとりするのにべたつかず使いやすい。
![](https://arasalife.com/wp-content/plugins/pochipp/assets/img/pochipp-logo-t1.png)
総合評価
![総合評価](https://arasalife.com/wp-content/uploads/2024/05/総合評価.jpg)
乾燥さん 薬用しっとり化粧液の成分解析と使用レビューをしてみました。
・ナイアシンアミドとグリチルリチン酸ジカリウムの有効成分が肌に嬉しい。
・保湿力が突出して高く、乾燥に悩む方に効果的。
・高保湿なのに、べたつかないテクスチャーが使いやすい。
・コスパが高い。
有効成分の配合や高い保湿力が、乾燥肌の方はもちろん、さまざまな肌悩みを抱える方に有効です。
また、保湿力が高いのにテクスチャーが良く、使い心地が良いのも高評価です。
さらに、230mLと大容量でありながら、1000円台で購入可能なコスパの高さも魅力的でした。
・これ1本で化粧水、美容液、乳液を兼ねるのは厳しい。
気になる点では、化粧液としての使い方です。
オイルを配合しているため、乳液まで兼ねられると言っていますが、オイルの配合量からしてそれは少し厳しいです。
おとなしく、化粧水として使うのが良いと思います。
![kazunari](http://arasalife.com/wp-content/uploads/2021/01/profile-e1610310771147.png)
ナイアシンアミドやグリチルリチン酸ジカリウムを配合しているので、美容液としては一応兼ねていると言えると思います。
まとめとしては、
化粧液ではなく、保湿力がめちゃくちゃ高い化粧水
になっていると結論付けました。
ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
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そのほかのスキンケアアイテムもレビューしています。
この「【元化粧品開発者視点】いろんなプチプラ基礎化粧品を解析、レビューしてみた」も是非ご覧ください。