毛穴に関する悩みは幅広い年代で、肌悩みの上位にランクインしてきます。
みなさんも角栓や毛穴の黒ずみが気になったりしていませんか??
そんな方に向けて、花王が新たな毛穴ケア化粧品を発売しました。
それがソフィーナiPポア クリアリング ジェル ウォッシュです。
花王は角栓に関しても、非常に熱心に研究しており、その成果がこのアイテムになっています。
その実力はどうなのでしょうか??
そこで今回は、このポア クリアリング ジェル ウォッシュの成分解析と、使用感レビューをしてみます。
毛穴に関して悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。
ソフィーナiPポア クリアリング ジェル ウォッシュとは
ソフィーナiPポア クリアリング ジェル ウォッシュは、黒ずみ毛穴のケアにフォーカスした部分洗浄アイテムです。
「置き去り角栓」と名付けられた、なかなか落とせない角栓にもケアすることで、クリアな肌に導きます。
中身は真っ黒なジェルタイプとなっています。
鼻などの角栓が気になる部位に乗せ、軽くマッサージをするように馴染ませ、最後に洗い流します。
価格は内容量30gで1,980円となっており、週1,2回の使用で1か月半ほど使えます。
成分の詳細や使用レビューは、後ほど詳しくお伝えします。
アットコスメの「その他洗顔料」のカテゴリで上位にランクインし、注目度の高いアイテムとなっています。
ソフィーナiPポア クリアリング ジェル ウォッシュの成分解析
では、成分解析を行っていきます。
全成分表示は以下の通りです。
水、ソルビトール、トロメタミン、トレハロース、マンニトール、PG、アルギニン、カオリン、炭、キハダ樹皮エキス、BG、ヒドロキシエチルセルロース、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、パルミチン酸、ステアレス-13、ラウレス-6カルボン酸、ラウレス-21、水酸化K、水酸化AI、酸化鉄、酸化チタン、EDTA-2Na、フェノキシエタノール、香料
この全成分表示を基に、特徴的な成分や、気になる成分をピックアップしていきます。
トロメタミンが最大の特徴
この中で最も特徴的なのが、3番目に記載されているトロメタミンです。
3番目に記載されているということは、単純に3番目に多く配合されている成分ということになります。
トロメタミンは通常、pH調整剤として用いられ、全成分表示で3番目に記載されるような成分ではありません。
ですが、花王はこのトロメタミンに角栓の洗浄効果を見出しました。
そもそも角栓は、タンパク質と脂質が層状になってできています。
そして、角栓中の脂質は、個体の割合が多い事が分かっています。
そのため、角栓の構造が非常に強固になり、一般的な洗浄剤で除去するのは非常に困難です。
ところが、このトロメタミンの水溶液が角栓と混ざると、角栓の内部に浸透し、角栓をバラバラにしてくれます。
トロメタミンが角栓の脂質と反応して、水に溶けやすい石鹸成分になり、自ら洗浄成分に変身して角栓を崩壊させていくのです。
そのため、トロメタミンは非常に有効な角栓洗浄成分として、全成分表示の3番目に記載されています。
花王のHPにはトロメタミンの角栓除去効果に関しての研究成果記事があります。
読み物としてもおもしろいので、気になった方はこちらから参照してみてください。
トロメタミンが角栓を崩壊させていく動画がありますが、これは見ていてとても気持ちいいですよ。
角栓に関して詳しくは、
この「角栓の正体は?おすすめの除去方法は?元化粧品開発者が解説します。」も是非ご覧ください。
角栓を溶かすトロメタミンの配合量が多く、角栓除去効果の期待大。
保湿剤がちょっと変わっている
保湿剤は少し変わった配合です。
ポア クリアリング ジェル ウォッシュの保湿剤は以下の通りです。
ソルビトール、トレハロース、マンニトール、PG、BG
通常はスキンケアアイテムにはグリセリンやBGといった、多価アルコール系の保湿剤が用いられます。
ですが、ポア クリアリング ジェル ウォッシュには、糖系の保湿剤が多数配合されています。
ソルビトール、トレハロース、マンニトールが該当します。
糖系の保湿剤は、砂糖の類似構造を持つ保湿剤で、水を抱える力が強く、保湿力が高い特徴があります。
一方で、使用感は砂糖水の様に、乾き際にべたっとする感触が出やすいので、ちょっと使いづらい成分です。
ただ、このポア クリアリング ジェル ウォッシュは洗い流す使用方法なので、使用感のデメリットを気にする必要がありません。
ですので、このアイテムには非常に相性の良い保湿剤の選択だと思います。
糖系の保湿剤で保湿力は期待できそう。
トロメタミン以外の成分も角栓除去に効果あり
角栓除去の主要な成分は、トロメタミンですが、それ以外にも角栓除去に効果的な成分が配合されています。
まず、カオリンと炭の粉体成分です。
カオリンは粘土鉱物の一種で、多孔質(小さな穴が沢山ある)構造で油の吸着性が非常に優れています。
また、炭もカオリンと同様に多孔質構造で、汚れの吸着に優れています。
トロメタミンによって溶けだした角栓の成分や皮脂汚れを、これら粉体成分が吸着して落としてくれます。
あとは、ラウレス-6カルボン酸も少し特徴的な界面活性剤です。
このラウレス-6カルボン酸は、皮脂の一部の成分と一緒に「ラメラ液晶」と呼ばれる構造を形成します。
そして、このラメラ液晶は他の皮脂汚れを取り囲み、すすぎ時に一緒に洗い流されるため、その他の汚れを良く落としてくれます。
この特徴から、ラウレス-6カルボン酸は特に皮脂汚れに対しての除去能力が高い界面活性剤です。
詳細はこちらの花王のHPに記載されているため、興味がある方はこちらもご覧ください。
また、トロメタミンとこのラウレス-6カルボン酸の組み合わせで、角栓除去の特許も出願されています。
この二つの成分の組み合わせが、角栓除去に非常に有効なんですね。
以上の点から、ポア クリアリング ジェル ウォッシュにはトロメタミン以外にも、洗浄効果の高い成分が配合されていると言えます。
トロメタミン以外にも除去効果の高い成分が配合され、角栓除去をサポートしている。
ソフィーナiPポア クリアリング ジェル ウォッシュの使用感と角栓除去効果
では、実際に使用してみて、その使用感や角栓の除去効果を検証してみたいと思います。
今回は鼻を洗浄するため、指にこの程度取りました。
控えめ量ですが、この程度で十分でした。
洗顔後の濡れた鼻になじませていきます。
優しいスーッとした香りで、鼻にのせても気にならない香調です。
指で気になるところをくるくると、優しくマッサージしていきます。
目安は30秒程度です。
その後、洗い流します。
では、角栓の除去効果はどうでしょうか。
使用前後の角栓の様子を並べてみました。
違いを分かっていただけますでしょうか。
少しわかりにくいかもしれないので、鼻頭のアップも載せます。
角栓の詰まりがなくなり、毛穴がしっかりと見えるのが分かります。
思った以上にしっかりと角栓がなくなっています。
通常の洗顔では、ここまで綺麗に落とすのはかなり難しいです。
トロメタミンをはじめとする角栓除去の成分が、しっかりと効果を発揮してくれているのが分かります。
これまでもいくつか角栓除去アイテムは使ってきましたが、このポア クリアリング ジェル ウォッシュが一番効果があるように感じました。
さらにすすぎ後は、鼻がすべすべになりました。
洗顔前には角栓などでざらつきを感じていましたが、劇的に肌が滑らかになっています。
角栓の除去効果にも驚きましたが、この肌のすべすべ感は感動します。
推奨は週1~2回の使用ですが、この感触がクセになって毎日使いたくなってしまうくらいです。
角栓の除去が楽しくて、早く角栓ができないかと待ちどおしくなりました。
総合評価
総合評価としては、非常に満足度の高い角栓除去アイテムだと感じました。
・角栓に有効なトロメタミンがしっかり配合されている。
・角栓除去の効果実感が高い。
・角栓由来の肌のザラつきが無くなり、ツルツル感が感動的。
トロメタミンをはじめとする角栓の除去に有効な成分がふんだんに配合されています。
実際に使ってみても、除去成分がしっかりと働いて見事に角栓を除去してくれます。
特に使った後の角栓由来のザラつきがなくなり、ツルツルになる感じはぜひ味わっていただきたいです。
これまで角栓除去アイテムをいろいろと試してきましたが、このポア クリアリング ジェル ウォッシュが最も除去効果が高かったです。
角栓や毛穴の悩みがある方は、まずはこちらを試してほしいと思いました。
この角栓がきれいになる感動をぜひ味わっていただきたいです。
花王の角栓の研究成果が、しっかりと製品に活かされていると感じました。
・内容量に対して価格は少し高め。
非常に有用なアイテムですが、あえて気になる点を挙げるとすれば、価格かと思います。
他のアイテムに置き換えて使うよりは、プラスオンするアイテムなので、少しお財布の負担は増すかと思います。
ただ、効果実感が高いアイテムですので、十分価格に見合ったアイテムになっていると思います。
毛穴に悩みがある方にとっては、全然お値打ちアイテムかもしれないです。
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
そのほかのスキンケアアイテムもレビューしています。
この「【元化粧品開発者視点】いろんなプチプラ基礎化粧品を解析、レビューしてみた」も是非ご覧ください。