人気のエイジングケアライン エリクシール シュペリエルのリフトモイスト エマルジョンには、みずみずしいタイプと、しっとりタイプがあります。
資生堂の公式説明では、

肌質や好みに合わせてお使いください
という感じで紹介されることが多いですが、実際どちらを選べばいいか悩まれる方も少なくないと思います。
しかも、成分を見てみると、肌への効果・保湿力は同じ、と言っていますが、ホントに同じ?
と思うくらい結構な違いがありました。
この記事ではそんなタイプ違いを、元化粧品開発者の視点で詳しくお伝えします。
全成分表示を詳しく読み解くと結構違いがありましたので、失敗しないタイプ選びの参考にしてください。
化粧水のタイプ違いに関しても、
【成分解析】エリクシール シュペリエル リフトモイスト ローション「みずみずしい」と「しっとり」の違いを解説で詳しく説明しています。
リフトモイスト エマルジョンの基本情報

簡単に共通する商品情報をお伝えします。

2タイプありますが、主な特徴や訴求成分自体は共通しています。

また、エリクシール シュペリエルはかなり高い評価を得ていて、化粧水・乳液あわせて120ものベストコスメを受賞しています。

資生堂を代表するブランドのひとつと言っても良いと思います。
全成分表示で見る「処方設計」の違い

全成分表示から、それぞれの処方の違いを見ていきます。
以下がみずみずしいタイプ、しっとりタイプの全成分表示です。

有効成分のトラネキサム酸や独自成分のコラジェネシスなど、訴求成分は同じですがそれ以外の骨格成分を見ると、かなり違いがありました。
ただ、これだけ見てもどんな違いなのかは分かりにくいので、いくつかピックアップしてお伝えしていきます。
なお、リフトモイスト エマルジョンは医薬部外品なので、配合量順の記載ルールはないのですが、精製水以降は配合量順の記載のようなので、それを前提に考察していきます。
違い①乳化処方が全然ちがう

このリフトモイスト エマルジョンを見比べてみて、一番驚いたのが乳化処方が全然違う点です。
ここで言う乳化処方というのはざっくり言うと、どうやって水と油を混ぜているか、という事です。
この水と油を混ぜる方法はとても大事な技術で、乳液やクリームを作るための土台の様なものです。

すごく大事なので、乳液やクリームの開発初期は、まずどんな乳化処方にしようかと考えます。
そして、今回の様にタイプ違いを作るときは、乳化処方は一緒で保湿剤やオイルで使用感に違いを出すのが一般的です。
ですが、このリフトモイスト エマルジョンは、タイプによって乳化処方から違っています。
それぞれの乳化処方はいくつかの成分で構成されていますが、メイン成分は以下の通りです。
- みずみずしいタイプ:アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体
- しっとりタイプ:アクリル酸ナトリウム・アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体/イソヘキサデカン/ポリソルベート80
どちらも高分子乳化剤と呼ばれる成分ですが、そのテクスチャーは全然違います。
みずみずしいタイプの高分子は肌の上で崩れるように広がり、みずみずしくさっぱりとしたテクスチャーが特徴的です。
一方で、しっとりタイプの高分子は、コクのあるなめらかな感触でしっとりしたテクスチャーになります。

それぞれのタイプにピッタリの高分子が、選ばれているのがよく分かります。
このようにタイプごとに土台から作り変えているので、より各タイプの違いを明確にしていると言えます。
乳化処方から違っていて、みずみずしさ、しっとりさを明確に作り分けている。
違い②保湿剤の種類や量がちがう

うるおいを与える役割の保湿剤は、タイプによって結構違います。
基本的にみずみずしいタイプの方が、保湿剤の配合割合が多い傾向が見られます。

以下の成分がみずみずしいタイプで、多く配合されています。
- 濃グリセリン
- ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(4)ジメチルエーテル
さらに、タイプごとに独自に配合されている保湿剤もあります。

このようにみずみずしいタイプでは、しっとりタイプと比べて保湿剤をふんだんに配合されていることが分かります。

あきらかにみずみずしいタイプは、うるおい重視の設計になっていますね。
保湿剤はみずみずしいタイプの方が多く配合され、うるおいを与える力が高い。
違い③オイルの種類や量がちがう

うるおいを守るオイルもタイプごとに違いがあります。
しっとりタイプの方がオイルの配合量が多い傾向があります。

重質流動イソパラフィンはどちらのタイプにも配合されていますが、しっとりタイプの方が配合量が多いです。
さらに、以下のオイル成分はしっとりタイプにだけ配合されています。
- α-オレフィンオリゴマー
- メチルポリシロキサン
- ミリスチン酸ミリスチル
このようにしっとりタイプの方がオイル成分をふんだんに配合され、うるおいを肌から逃さない力が高いことが分かります。

オイル成分が多いとべたつきやすくなりますが、シリコーン成分も配合してテクスチャーを整えています。
オイルはしっとりタイプの方が多く配合され、うるおいを守る力が高い。
それぞれの違いのまとめ
「みずみずしいタイプ」と「しっとりタイプ」でいろいろと違いが見られたので、まとめてみました。

エマルジョンを作るのに大切な乳化系、保湿剤、オイルどれも大きな違いがあります。

「みずみずしい」、「しっとり」をちゃんと感じられるように、しっかりと作りこまれているのが分かります。
どっちがおすすめ?

「みずみずしいタイプ」と「しっとりタイプ」、それぞれの違いを見て、結局どっちを選べばいいのか?
と思われた方も多いかと思います。
結論としては、
基本的にうるおいを守る力が強いしっとりタイプがおすすめ
と思っています。
なぜなら、乳液はうるおいを与える力より、うるおいを守る力を重視すべきと考えるからです。
うるおいを与えるは化粧水がやってくれるので、乳液にはうるおいを守ってもらいましょう。
ただ、夏場など皮脂が多く出てべたつきが気になりがちな時には、みずみずしいタイプもおすすめです。

基本は「しっとりタイプ」を使いつつ、べたつきが気になる時期には「みずみずしいタイプ」に変えるのが良いと思います。
まとめ|成分の違いを知れば正しく選べる

今回「みずみずしいタイプ」と「しっとりタイプ」を成分から比較してみました。
有効成分のトラネキサム酸や独自成分コラジェネシスなど、特徴的な訴求成分は同じでありながら、基本的な構造はかなり違うことが分かりました。
保湿剤、オイルだけでなく乳化系まで違っているので、公式では肌への効果は同じと言っていますが、絶対に違いはあると思っています。
なので、目立つ成分ばかりに注目するのではなく、基本的な成分をしっかりとチェックしてほしいです。
配合成分をあらかじめチェックしておくことで、自分の肌質や好みに合った化粧品に出会える確率は、かなり高くなるはずです。
この記事も皆さんの化粧品選びの参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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